絵本から児童文学への入り口に。はじめての読み物入門 後編
2019年5月9日

絵本から児童文学への入り口に。はじめての読み物入門 後編

絵本の時代を卒業しても、本は好きでいてほしい。わが子にそう願うママとパパのために、
文章が中心となる次の読書ステージへ、自然に橋渡しをしてくれる作品を紹介します。
撮影/市原慶子 スタイリング/前田かおり 編集協力/原陽子(JPIC読書アドバイザー)

【絵本から児童文学への入り口に。はじめての読み物入門 前編】はこちら。

※シリーズ化されている作品には  のマークをつけています。

Step 2
はじめて自分で読むなら

大きな文字、心地よいリズム、いきいきした主人公。
楽しい音読ができると、学校での学びの準備にもつながります。


音読にもぴったり、名コンビの短編集
『ふたりは ともだち』
アーノルド・ローベル/作 三木卓/訳 文化出版局 本体950円+税
 
手紙をもらったことが一度もないと嘆くがまくんに、かえるくんが内緒で手紙を書きますが、いくら待っても届かない? 教科書でもおなじみの「おてがみ」など全5話を収録。

 

 

台所から飛び出し、新しい世界へ
『ふらいぱんじいさん』
神沢利子/作 堀内誠一/絵
あかね書房 本体900円+税
 
大好きな目玉焼きを焼かせてもらえなくなり、旅に出たふらいぱんじいさん。ジャングルへ、砂漠へ、波乱万丈の旅を経てたどりついた島で、素敵な第二の人生が待っていました。

 


国際アンデルセン賞受賞作家の代表作
『スパゲッティがたべたいよう』
角野栄子/作 佐々木洋子/絵
ポプラ社 本体900円+税
 
くいしんぼうのおばけのアッチ。エッちゃんのスパゲッティを横取りしようと頑張りますが……。『魔女の宅急便』の作者が40年来書き続ける「小さなおばけ」シリーズ第一作。 

 


遊んで食べて考えて、すこやかなくまの男の子
『くまの子ウーフ』
神沢利子/作 井上洋介/絵
ポプラ社 本体1000円+税
 
ウーフは考えることが大好きなくまの子。めんどりはたまごで、ウーフはおしっこでできている?
くま1ぴき分は、ねずみ100ぴき分? 命の不思議、家族の温かさも伝わってきます。

 


1961年創刊、シリーズ累計600万部
『王さまのえほん1 ぞうのたまごの たまごやき』
寺村輝夫/作 和歌山静子/絵
理論社 本体1300円+税
 
王子さまの誕生祝いに、王さまが家来に命じたのは、ぞうのたまごのたまごやき。でも、ぞうのたまごはみつかるのかな? 「王さま」シリーズの中でも人気のお話を、絵本スタイルで。

 


読むとお手紙が書きたくなる
『ぼくのポチブルてき生活』
きたやまようこ/作
偕成社 本体1000円+税
 
犬のポチブルにとって一番素敵なことは、羽根ペンとインクで手紙を書くこと。思いついたときがしたためどき、かぜへ、くじらへ、ヤジルシへ。みんなからのお返事も個性的。

 


やさしくて深い、小さな哲学
『おさるのまいにち』
いとうひろし/作・絵
講談社 本体1100円+税
 
おさるのぼくが住む南の島。毎日同じ暮らしだけど、ごくたまに、世界を旅するうみがめのおじいさんがやってきて……。シンプルな文と絵の中に、哲学の心を秘めたシリーズ。

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