2025年5月17日

家族それぞれが1品料理を持ち寄る。食卓でスマホの使用はなし。子どもが家を出てから決めた毎月の「家族の夕食会」【日登美のタベコト in Berlin・99】

 ベルリン在住で6人の子どものお母さん。モデルとして活躍する傍ら「台所から子育て、暮らしを豊かに」をコンセプトに、オンライン講座とウェブサイトを主宰している日登美さんによる、「食」からはじまるエッセイです。

家族の夕食会

上の子ども(と言っても成人しておりますが)が家を出てしばらく経ち、我が家の新しいリズムが出来始めています。子育てなんてあっという間、6人の子どもが今や4人しか家にいません。

気づけば夫と2人、なんていう日が来るのもきっとあっという間なのでしょう。そんな我が家では、ちょうど母の日をきっかけに月1回家族全員が必ず揃ってお食事をする「Familien Abendessen(家族の夕食会)」を発足する運びとなりました。

これだけ人数が多いと毎月予定にきちんと入れて集まる、というふうにしないと集えない! ということにも気がついたのは子どもが家を出たから。当たり前といえば当たり前ですが、一緒に住んでいる時には必ず顔を見れたものなのに、そうでなくなるって結構大きな変化です。

ポトラック盛りのお皿、この上デザートも盛り盛りあった。キヌアサラダ、ブリュスケッタ、アグロドルチェ、シュパーゲルなどなど! どれも美味しい!

この夕食会では1品持ち寄り制度。そして食卓ではスマホの使用はなしという追加のルールもあります。自分で作ったものを食べてもらうこと。純粋に家族が集って食事をする。そして会話を楽しむ。意外と子どもが大きくなっていくと失われがちな食卓の風景をリセットできる環境を提案しました。

末娘は今がチャンス! とばかり特大ケーキを焼いてました。楽しそうでなにより。

お食事は毎回テーマとメイン、前菜、デザート、ご飯もの、などの分担を決めて、それぞれがその担当を担います。今回はイタリアン系のものを持ち寄ることに。

みんなが持ち寄るだけでバラエティ豊かな食事が楽しめて最高! 作って持ってくる子もいれば、家のキッチンで作り始める子もいて、狭いキッチンは大混雑しておりましたが、これもまた楽しい我が家の風景。

家族の夕食会第1回目は母の日だったので、綺麗なお花もたくさんテーブルに。次回の食卓にもお花はマストだなと思った。

大人数のパーティーなどは、いつも親の私が主催して子どもはお手伝いという程度だったのですが、食事作りも親メインだった時代から、今度は肩を並べて、みんなで作る、という関係になったのだなぁという、子育てが一息ついた感慨深さもひとしお。

そんな大きな子どもたちを眺めながら、せっせと自分たちも食事を作る下の子たちもかわいい。

キッチンでワイワイみんな思い思いの料理を。それぞれが考えて買い出しして作ってる、それだけでお母さん嬉しくてお腹いっぱいよ、って。

食卓を通して、みんなが一人のために、一人がみんなのために、ということを感じられた家族の夕食会。食卓はみんなで分担すると、楽ちんで、美味しく楽しい。お金なんかかけなくてもいい。こういう時間と体験こそプライスレスだなと思うのです。

こちらも下の子ども作。カプレーゼ。簡単だけど人気なやつ。ナイス!

日登美/ひとみ
3男3女6児の母。10代よりファッションモデルとして雑誌、広告等で活躍。その後自身の子育てから学んだ、シュタイナー教育、マクロビオティック、ヨガなどを取り入れた自然な暮らしと子育てを提案した書籍、レシピ本など多数出版。現在はモデルとして活躍する傍ら、オーガニック、ナチュラル、ヘルシーをモットーに、食、暮らしと子育てのワークショップ、オンライン講座などを行う。 

台所から子育て、暮らしを豊かに。「Mitte(ミッテ)
instagram / @hitomihigashi_b
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