基本は「ご飯と味噌汁」。ドイツにいても、年末年始で忙しくても、これさえあれば大丈夫【日登美のタベコト in Berlin・38】
ベルリン在住で6人の子どものお母さん。モデルとして活躍する傍ら「台所から子育て、暮らしを豊かに」をコンセプトに、オンライン講座とウェブサイトを主催している日登美さんによる、「食」からはじまるエッセイです。
色々あった1年、だけどやっぱり「ご飯と味噌汁」
あっという間に2022年も終わりを迎えようとしています。師走とはよく言ったもので、確かに12月はクリスマスなどの行事もあるし、学期末、年末、忘年会、お掃除に大晦日といろいろ忙しいですよね。
暴飲暴食が気になる時期でもあるし、忙しくってご飯を作れない! なんて悩みも出てくる師走ではありますが、そんな時ほど私は基本に立ち返るようにしています。それはなんといっても、「ご飯と味噌汁」。
ドイツにいると手軽に良質のパンが買えてしまうので、食事を買い食いで済ませてしまうこともできます。もちろんそれも助かるし、いいのだけれど、シンプルにご飯を炊いていただく日本食ってなんだかホッとしますね。
あれこれ手間をかけて作るご馳走など、美味しいものって調理の工程が複雑なものも多いと思います。だけど一方で、調理の工程もシンプルで、時短なものにしみじみ美味しさを感じたりもする。和食の基本も実はシンプルで、ご飯は炊くだけ、味噌汁だって鍋ひとつで簡単にできちゃう。美味しい季節野菜に本物の発酵調味料があれば調理はますます楽になります。意外と見落としがちだけど、メニューを増やしたりあれこれ作ったりに精を出すより、そういうことが日々の暮らしを助けてくれたりします。
しかも和食ってそもそも基本がグルテンフリー。美味しい上に健康的。そんな当たり前が日常の食卓にある日本って本当に恵まれてるなぁ!と改めて感じる今日この頃。こういう文化をドイツでも大事にしていきたいな。
非日常の多くなる年末年始、行事の続く忙しい時ほど、「ご飯と味噌汁」のように、いつもそこにあるものに目が向きます。色々美味しいものもいただいた1年だけど、やっぱり最後はこれだなぁと思う2022年の終わり。みなさんはどんなものを召し上がった1年だったでしょうか? そして心に残る食卓はどんなだったでしょう? 今年も1年お付き合いくださってありがとうございました。
来年も食卓から見える景色を楽しく紡いでいきたいと思います。どうぞ素敵なクリスマス、そして良いお年をお迎えください!
日登美/ひとみ
3男3女6児の母。10代よりファッションモデルとして雑誌、広告等で活躍。その後自身の子育てから学んだ、シュタイナー教育、マクロビオティック、ヨガなどを取り入れた自然な暮らしと子育てを提案した書籍、レシピ本など多数出版。現在はモデルとして活躍する傍ら、オーガニック、ナチュラル、ヘルシーをモットーに、食、暮らしと子育てのワークショップ、オンライン講座などを行う。
台所から子育て、暮らしを豊かに。「Mitte(ミッテ)」
instagram / @hitomihigashi_b
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