だいすけお兄さん×ヨシタケシンスケさん、ここだけのアフタートーク！「コドモエおやこフェス」ライブの裏、語ります【だいすけお兄さんのパパシュギョー！・18】
だいすけお兄さんが、パパやママの代わりにさまざまなジャンルの専門家からお話を聞く「だいすけお兄さんのパパシュギョー！」。
昨年11月に東京・二子玉川ライズで行われたイベント「コドモエおやこフェス」では、本連載の特別ステージ「シュッチョー★パパシュギョー！～うたとえほんとおしゃべりと～」を開催。連載第5回でも登場の絵本作家・ヨシタケシンスケさんを再びゲストにお迎えして、トークに歌に読み聞かせにと、盛りだくさんのライブをお届けしました。
webでは、特別＆ここだけ！ おふたりのアフタートークを公開します！
「僕の本をだいすけさんが読んでいるのを聞いて、いい本だなと（笑）」（ヨシタケさん）
――今回のステージでおふたりが読み聞かせをしたのは、ヨシタケさんの絵本『かみはこんなに くちゃくちゃだけど』。
「いつかかしゅに なりたいの」「かみはこんなに くちゃくちゃだけど」と、2コマ形式のエピソードが続くお話は、前から読むとすべて「いいこと→悪いこと」の順。
ヨシタケさんがまず最初から読み、その後にだいすけさんが最後から逆の順に読むと「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」「いつかかしゅになりたいの」と「悪いこと→いいこと」の順となり、ぐっと明るく前向きな印象に変わる、新鮮な読み聞かせ体験でした。
『かみはこんなに くちゃくちゃだけど』
ヨシタケシンスケ／作 白泉社 1100円
ヨシタケシンスケさん（以下ヨシタケ） 今回は僕が前から読んで、だいすけさんが後ろから逆に読んでと、聞きくらべができるのが面白かったですね。
同じ本を違う人が続けて読むことってなかなかないですし、人に読んでもらうと、また全然違いますね。僕もだいすけさんが読んでいるのを聞いて、「いい本だな」と思いましたもん（笑）。
だいすけお兄さん（以下だいすけ） いやいやいや（笑）。ヨシタケさんが描いた本を、ご本人の思いがこもった声で聞くことができたことが、とてもよかったです。
会場では、聞きながら涙ぐまれている大人の方も多かったですね。皆さん、優しい気持ちに包まれている様子に、「ああ、やっぱり絵本って素敵だなあ」って改めて思いました。
また、前から読んで後ろからも読んでという、いつもとは違う楽しみ方も。
ヨシタケ そうですね、僕も自分の本を他の人に読んでもらって聞く機会がないから、すごく新鮮でしたし、順番的に先でよかったなと思って（笑）。だいすけさんの後だったら辛かった、先にやっといてよかったっていう。
でも今日は本当に会場の皆さんに助けられたというか。すごくきちんと聞いてくださったじゃないですか。
だいすけ 確かに、その通りでしたね。
『かみはこんなに くちゃくちゃだけど』は、出てくるいろんなエピソードを自分に投影できたり、「誰かがきっとこういう経験をされているんだろうなあ」と思えてきますよね。
小さい子がお着替えをしていて「やっとひとりで できるようになったの」「みんなとおなじスピードじゃ ないけれど」というページでは、自分にも重ね合わせて、いろいろ思い出されたり。
ふたりで写った写真に「だれにもまけない ステキなおもいでがあるの」「いっしょにうつっているひとは もういないけど」という場面では、そういえば僕のおばあちゃんもよく、亡くなったおじいちゃんの話をしていたなあと思い出しましたね。
「おうちでは頼りないパパな僕たちの話が、子育ての楽しい刺激になれば」（だいすけさん）
――おふたりのトークと読み聞かせ、だいすけさんのNEWアルバム「だいすけのどうよう」から童謡4曲のライブと、もりだくさんながらもあっという間の45分のステージでした。
だいすけ 赤ちゃんから小学校の中学年くらいまで、いろんな年齢層のお子さんがいましたが、それぞれちゃんと楽しんでくれているなあって、随所で感じましたねえ。一緒に歌ってくれる子もいれば、体を動かして反応してくれる子もいたし。ずうっと上を向いているかわいい赤ちゃんもいたし。
ヨシタケ みんな思い思いながらもちゃんと聞いてくれていたから、すごくいいなあと思いましたね。我が家は子どもがふたりとももう大きいので、最近はちっちゃい子を見ると、もうかわいくてしょうがないですからね。
だいすけ 親御さんたちも素敵な表情でステージを見てくださっていたのが、印象的でしたね。絵本作家や歌手といった僕らのいつもの立場とはまた違う、おうちでは頼りないパパの一面も見ていただいて（笑）。
今日のステージが、子育ての楽しい刺激になったり、違う見方が生まれるきっかけになったらいいなあと思ってましたけど、皆さんの表情からそれを実感できて、うれしかったです。
プロフィール
横山だいすけさん
よこやまだいすけ／NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」の歌のお兄さんを2017年3月まで最長9年務める。「子どもに良質の音楽を届けたい」という目標のもと、舞台、ラジオ、TVなど幅広く活躍。メ～テレ（名古屋テレビ）「ドデスカ！」（月～金曜6:00～8:00）木曜コメンテーター他、出演多数。YouTubeチャンネル「横山だいすけチャンネル」も配信中。
「だいすけお兄さんとまことお兄さんの世界迷作劇場 2023‒ 2024」絶賛上演中！
詳細はWEBで
ヨシタケさんとコラボした童謡CDも好評発売中。
「だいすけのどうよう」
横山だいすけ fearless 2750円
Web：yokoyamadaisuke.com/
Blog：ameblo.jp/daisuke-yokoyama/
Twitter：@daisuke_minna
Instagram：＠daisuke_youtube
ヨシタケシンスケさん
よしたけしんすけ／ 1973年神奈川県生まれ。筑波大学大学院芸術研究科修了。『りんごかもしれない』（ブロンズ新社）をはじめMOE 絵本屋さん大賞第1位を7回受賞。近刊に『メメンとモリ』（KADOKAWA）『もりあがれ！ タイダーン』（白泉社）。
インフォメーション
前回のゲスト・国境なき医師団の医師・加藤寛幸先生との対談は、こちらから。
また、kodomoe2月号では、「コドモエおやこフェス」の特別ステージ「シュッチョー★パパシュギョー！～うたとえほんとおしゃべりと～」の模様を詳しく紹介しています。
これまでの「だいすけお兄さんのパパシュギョー!」一覧を見る。
インタビュー／原 陽子 撮影／大森忠明 スタイリング／吉岡ちさと ヘアメイク／安藤千浪
