ママ社員が開発! 「紙おむつ専用」名前ペンって、何が違うの? だいすけお兄さんがサクラクレパスを訪問。【だいすけお兄さんのパパシュギョー!・14】
色の名前を覚えてもらうのも、画材メーカーの役目
だいすけ 子どもの頃からたくさんの色に触れながら絵を描いていると、より一層、色の感性が豊かに広がるんじゃないかと思います。
今日こうしてクレパスやクーピーを拝見したら、蛍光色まであるし、日本特有の色の名前もありますよね。
田淵 はい、基本的には日本の伝統色も含めた「慣用色名」というのがJIS規格(日本の産業製品の国家規格)で決まっていまして、そこから名前をつけています。「この色が赤、この色が黄色」と正しく子どもに覚えてもらうのも、画材メーカーの役目ですので。
ただ、数が増えるとちょっと特殊な色も入ってきて、色数の多いクーピーなどでは、樺色だとか朽葉色とか、昔の小説に出てきそうな色名もついていますね。色名を知っておけば、たとえば将来何かの本を読んでいて、「ああ、この色はあの色だったな」とピンとくる、そんなふうにある意味教養として残ってくれたら、うれしいですよね。
クレヨンやクレパスといった、小学校低学年向けの画材には和名の慣用色名で、中学生ぐらいからの画材になると外国由来の慣用色名、ウルトラマリンブルーとかビリジアンとかも使い、「あ、これはカーマインって言うんだ」「これがスカーレットか」という具合に、ある程度年齢に応じて色を覚えていってもらうのも、我々メーカーの仕事だと思います。
だいすけ そうですよねえ。ビリジアン、確かにめっちゃ覚えてるなあ。
そういえば「肌色」も今は「うすだいだい」になりましたよね。
田淵 はい、90年代の終わり頃に、「肌の色って、人によって違うよね」という話が関係各社の中でも出てきまして。何回も会議を重ねて「うすだいだい」という名前に統一しようと決まり、現在は正式にJIS規格で「うすだいだい」という色名になっています。
いろんな画材で自由に描くことが、感性を刺激する
だいすけ 画材の中でも、特によく使われる色とかってあるんですか。
田淵 はい、あります。クーピーだったら何色が一番出ると思います?
だいすけ え~、クーピーだったら……黄色! 黄色か赤。
田淵 赤なんです。恐らく赤鉛筆のかわりとしても使ってると思うんですよね。
ちなみに水彩絵具だと、白です。混ぜて使う率が高いんでしょうね。
だいすけ 白、そっか〜。画材によって違うんですね、面白いなあ。
画材って、親からすると「一個あればいいでしょ」ってなりがちですが、こうやってたくさんの商品の魅力に触れてみると、いろんな種類を子ども自身が使いわける中で、より絵が好きになれるんじゃないか、2、3種類持って、子どもがそれぞれどう感じるかを見るのも、親の楽しみなのかなって思いました。
岡田 そうなんです。大学の先生もおっしゃっているんですけど、いろんな画材を子どもたちが自分で試して、「あ、これは硬い」「これは柔らかい」、「これはベタッと塗れる」とか感じることが、よい刺激にもなって発達も促すと。
田淵 僕らは学校の先生向けの講習会でクレパスを使うときは、初めから折って使うこともあるんですよ。「広い面積を塗るなら最初から折って、側面を使って描く方がいいんですよ」って。ちょっと引かれますけど(笑)。
だいすけ いや、でもそんなふうに「この画材は君が自由に使っていいんだよ」って示してもらえたら、すごく刺激になって、楽しみ方が広がりますよね。
田淵 僕自身も、子どもには絵が好きになってほしかったので、家では机全面に白い紙を貼って、「この上だったら何を描いてもいい」っていうルールにしたんです。紙を替えるのが大変なんですけど、埋まったところには別のチラシを上から貼りつけたり。
好きなときに好きなだけ描けるっていう環境を作ったら、やはりある程度は好きになってくれました。
だいすけ そうですよねえ。「ここは何を描いてもいいよ」って言われたら、その面積が広ければ広いほどうれしいですよね。
「おかあさんといっしょ」を卒業するとき、「やくそくハーイ!」という歌のミュージッククリップで、子どもたちみんなとスタジオいっぱいに絵を描いたんですけど、そのときも子どもたちのテンションがものすごかったんです。
たくさんの色の画材と思いきり描ける場所と、子どもにはセットで与えられたらよさそうですよね。
プロフィール
横山だいすけ
よこやまだいすけ/NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」の歌のお兄さんを2017年3月まで最長9年務める。「子どもに良質の音楽を届けたい」という目標のもと、舞台、ラジオ、TVなど幅広く活躍。メ~テレ(名古屋テレビ)「ドデスカ!」(月~金曜6:00~8:00)木曜コメンテーター他、出演多数。YouTubeチャンネル「横山だいすけチャンネル」も配信中。
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詳細はWEBで
Web:yokoyamadaisuke.com/
Blog:ameblo.jp/daisuke-yokoyama/
Twitter:@daisuke_minna
Instagram:@daisuke_youtube
株式会社サクラクレパス
1921年創業の老舗文具メーカー。1925年に「クレパス」を商標登録・発売。全国教育美術展への全面協力をはじめ、長年に渡り文化教育活動支援も行っている。
https://www.craypas.co.jp/
田淵大佐さん
たぶちだいすけ/マーケティング部 商品企画二課長
岡田健吾さん
おかだけんご/マーケティング部 広報
インフォメーション
前回のゲスト・柳田理科雄さんとの対談は、こちらから。
また、kodomoe6月号では、「お絵かきがもっと好きになる画材の選び方を教えてください」というテーマで、だいすけお兄さんと田淵さん、岡田さんとの鼎談を掲載しています。
これまでの「だいすけお兄さんのパパシュギョー!」一覧を見る。
インタビュー/原 陽子 撮影/大森忠明 スタイリング/吉岡ちさと(だいすけさん) ヘアメイク/安藤千浪(だいすけさん)