スマホで撮った写真の楽しみ方【ママカメラマンのスマホ写真術・21】
育児雑誌などで活躍中のママカメラマン、成田由香利さんによるスマホカメラの写真術。子どもを撮るときなどのアドバイスを教えていただきます!
スマホの中の写真の整理方法
皆さんこんにちは。皆さんは、スマホの中の写真の管理はどのようにされていますか?
自分で撮った写真に加えて、お友達や家族からもらった写真やムービーもありますし、メモがわりのスクリーンショットや、学校のお便りの複写などなど、最初は余裕に思えた空き容量も、あれよあれよと減っていってしまいますね。スマホの中にある写真の「撮ったその後」をどうするか、悩みの種だという方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は「スマホの中の写真整理」についてお話してみようと思います。
スクリーンショットなどは定期的に削除したほうが良いと思いますが、お子さんの写った写真は、思い入れもあり、なかなか取捨選択が難しいですよね。生活の中で撮影している写真の中には、今はそんなにお気に入りじゃなくても、時を経ることで、ぐっとくる写真も多々ありますし、一つのシーンを流れで収めた写真は、単体の写真として持っておくよりも、流れがわかる状態で保存しておいた方がいい物もあります。
なので、写真を整理する時は、写真を絞り込んでいくことにこだわらず、目をつぶってしまっている写真や、パッと見て何を撮っているか思い出せないような写真など、直感的にいらないなと思う写真以外は、取っておいてもいいかもしれません。
そして、スマホの中の写真の確認と整理が済んだら、写真保存アプリを活用してみましょう。
みなさんご存じのように、今は、写真のデータを預かってくれるアプリが多種多様にあります。アップロードさえしておけば写真も動画も保存しておいてくれるので、もしもスマホが壊れたり、紛失してしまった際も、中に保存してある写真を失う不安がなくなりますので、利用することをおすすめします。アプリのサービスが突然終わってしまうことが心配な方のなかには、複数のアプリで保存、管理している方もいらっしゃるようです。
アップロードには、それなりに時間がかかりますので、時間に余裕があるときに、スマホの中の写真をこまめにアップしておくと安心です。アプリによって、有料のもの無料のもの、また無制限にデータを保存してくれるものもあれば、保存できる容量に制限があるものと様々なので、今、スマホの中にある写真の量を比較しながら、増えても大丈夫そうな容量のものを選ぶといいですね。セキュリティを高める「ロック機能」がついたアプリもあるようです。どれがご自分に合うか、アプリをダウンロードして少し操作してみて、相性が良さそうなものを選ぶといいと思います。
私の場合は、スマホのカメラだけでなく数種類の一眼レフで撮った息子たちのデータもあり、枚数もファイルの重さもあるので、携帯からもパソコンからもアクセスできて容量無制限のGoogle フォトを利用しています。あらゆるカメラで撮ったデータがひとつの場所で管理されているというのは、とても便利です。Googleのアカウントがある者同士であれば、写真や動画の共有もできるので、運動会や発表会など、たくさんの写真や長めのムービーを友人と共有するときにも利用しています。
また私は職業柄、データは手元に見える形でおいておかないとなんだか落ち着かなくて、Google フォトに保存してあるスマホ・一眼レフの写真のデータは、手持ちのハードディスクにも保存してあり、中の写真はインデックスにしてファイリングしています。その中のハレの日の写真や旅行の際の写真などはアプリなどでフォトブックを作り、さらにお気に入りの写真はプリントして額の中に、という感じで、楽しんでいます。
こちらは、オンラインで、スマホの中の写真を選択するとそれをインデックスブックにしてくれるサービスを利用しています。(Auto Album)オプションでデータをDVDに焼いてくれるのも嬉しいです。
実家にあるアルバムを見て思うこと
私が小さかった頃は、まだフィルムカメラ全盛の時代で、父が記念日や旅行など特別な日や、気のむいた日にカメラを持ち出して撮った写真が、実家にあるアルバムの中に収まっていて、写真の脇に若き日の父や母の字で、小さな私の成長の喜びのコメントが添えられているのがなんともかわいらしくて、昔も今もそれを見るたび嬉しい気持ちになります。
スマホカメラの普及によって、フイルムの時よりも確実に写真を撮る機会は増えましたし、日常の生活の中に写真を撮ることが根付きましたね。ただ、たくさんの写真が手のひらの中にあるので、「家族のもの」というよりは、「パパのもの」「ママのもの」といった感じが強い気がします。
子どもたちは、自分たちの写真を見るととても喜びますし、自分がとても愛されているのだと実感できる物でもあると思うので、子どもたちが触れられるものとしての写真がお部屋のどこかにあるといいですね。
クラウド上で写真のデータを管理するだけでなく、インデックスアルバムやフォトブックを作ってみるなどして、お子さんと写真を楽しんでみてくださいね。
<今週の一枚>
今週の一枚は、お買い物に行った先で、ランチ休憩している時の写真です。小さな子どもがいると、なかなか落ち着いてご飯が食べられないですよね。次男は、抱っこひもから飛び出し、長男は、私の耳たぶを触って、抱きつく寸前。
こんな面白い状態の写真を見るたびに、笑いと共に、これからもふたりの子育て頑張れそうな気がする……、と不思議と勇気が湧いてきます。家族でどこかにお出かけする時は、ぜひお子さんとママ、お子さんとパパのコミュニケーションの様子をお互いに撮りあって、アプリなどを使って家族の写真を一括で管理してみてくださいね。
それではまた。
※成田さんのおこもり時間の過ごし方、短期集中連載「我が家のおこもり日記」はこちらで読めます!
なりたゆかり/カメラマン。1980年生まれ。秋田県出身。大学在学中に写真にめざめ、夜間の写真学校に通い学ぶ。その後六本木スタジオ勤務を経て、回里純子氏に師事、2008年に独立。小学3年と1年の息子二人の母。主に雑誌の撮影で幅広く活動中。
Instagram @naritayukari_p