暑い夏、大人気のそうめんが主役!? 絵本「そうめんソータロー」【親子の読み聞かせに。今日の絵本だより】
ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめするweb連載「親子の読み聞かせに。今日の絵本だより」。過去にご紹介した絵本の中からピックアップ。親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。今回は、暑~い時期に食べたい「そうめん」が登場するこちらの絵本です。
そうめんソータロー
『そうめんソータロー』
岡田よしたか/作 ソーメン二郎/企画 ポプラ社 1320円
暑い夏が到来。
「さあ ぼくらの でばんやー!」
と張り切る、そうめんのソータロー。
夏の間のそうめんは、どこのおうちでも大人気。
「さあ たべてや たべてや。おいしいで〜」
みんながそうめんに舌鼓の様子を、あちこちではしゃぎながら見守るソータロー。
でも、秋が来て、冬になると……、誰もそうめんを食べてくれません。
「そうめんなんか なつだけやん〜」
とそばに言われてしまい、何ともくやしいソータロー。
寒い時期でも活躍したいと、そうめんの長老に相談に行きます。
長老とソータローは、これまでのようにつるつる食べるだけではない、新たなそうめんの可能性を、いろいろと試してみるのですが……。
作者は、『ちくわのわーさん』『うどんのうーやん』(ブロンズ新社)をはじめ、食べものが主役の楽しい絵本を続々と出している岡田よしたかさん。
自由自在にあちこちへ動き回る、人間味あふれる食べものたち、どれも一度読んだらきっとくせになる味わいです。
関西弁ネイティブの方なら、絶対愉快な読み聞かせになりますよ。
だって長老とソータローのかけあいも、まんま漫才!
このノリ、好きな子は絶対好きですよね。
選書・文
原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、司書、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。
※こちらの記事は、2020年7月にウェブ掲載したものを再編集しています。