kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『ノラネコぐんだん ケーキをたべる』
工藤ノリコ／作　白泉社　1430円

発売中のMOE2月号で発表された、第14回MOE絵本屋さん大賞2021。
kodomoe読者の投票による「パパママ賞」第1位は、『ノラネコぐんだん ケーキをたべる』に決定しました。
ノラネコぐんだんがなんと「パパママ賞」通算5連覇の快挙です。

今回ノラネコたちがねらうのは、ワンワンちゃんのケーキのお店。
「ニャー、 ケーキ おいしそう
　ニャー、 ケーキ たべたいね」
窓からじっとワンワンちゃんのケーキづくりをのぞいていた、ノラネコたち。
もっと近くで見ようとした拍子に、足元のありんこの列を踏んでしまいました。
「ナカマガ アブナイ
　アリンコビーム ハッシャ!」
ノラネコたちとそばにいたマーミーちゃんは、ありんこたちからの不思議なビームを体に受けて、あっという間にありんこと同じサイズになってしまいます。

でも、それでへこたれるようなみんなではありません。
こんなに小さければ、ワンワンちゃんに見つからずに、ケーキが食べ放題!
お店のショーケースに忍び込み、エクレアにロールケーキ、小さい体で、あっちもこっちもムシャムシャムシャ。
おなかいっぱいでもう大満足、と思ったのですが……。

1月7日発売のkodomoe2月号では、「パパママ賞」第1位～5位、他にも見逃せない最終ノミネート作品15作も発表。
工藤ノリコさんをはじめとする、各受賞作家さんの喜びの声もあわせてお届けします。
付録に「ノラネコぐんだん おかしなさがしえブック」と、昆虫好き＆電車好きは必見の「ムシてつ」(牛窪良太／作)と豪華2冊の絵本つき。
さらに今年は、ノラネコぐんだんシリーズが10周年を迎える記念イヤー。
ノラネコたちのさらなる活躍、ますますの「ドッカーン!」に、どうぞご期待ください!

選書・文　原陽子さん
はらようこ／フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、ＭＯＥでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。