2021年1月7日

『モーモーまきばのおきゃくさま』【今日の絵本だより 第181回】

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kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『モーモーまきばのおきゃくさま』【今日の絵本だより 第181回】の画像1『モーモーまきばのおきゃくさま』
マリー・ホール・エッツ/文・絵 やまのうちきよこ/訳 偕成社 本体1400円+税

前回に続けて、今年の干支、うしの絵本をご紹介します。
『もりのなか』『わたしとあそんで』(ともに福音館書店)などで知られるアメリカの絵本作家、マリー・ホール・エッツのロングセラー、『モーモーまきばのおきゃくさま』です。

春の牧場で、うしが草を食べています。
「モー。ムォォォー。
 なんて おいしい くさ なんでしょう。
 きれいな きんぽうげも さいてるし……
 だれかに ごちそう してあげたいわ。」
それを聞いたかけすが、家畜小屋にお客様を呼びに行き、うま、やぎ、ぶた……、たくさんの動物が牧場にやってきました。
みんな仲良く歌を歌ったり鬼ごっこをしたり、楽しく遊んで、さあお食事です。

「さあ さあ、どうぞ ごえんりょなく。
 こんなに たくさん ありますから。」
とうしはみんなに勧めます。
ですが、草を食べないいぬやねこ、ぶたやめんどりたちは、草しかないのかと怒って帰ってしまいました。
「くさの すきな ひとは、いないの?」
とうしは悲しくなりますが、
「ぼくは、だいすきだよ。」
「わたしも すきよ。」
「あたしも。」
という声がして、うま、やぎ、ひつじのこは残ってくれました。

みんないつでも仲良くとはいかないけれど、わかり合える仲間も必ずいる。
そんな仲間と過ごす時間は、何より幸せ。
違いゆえのせつなさだけではくて、そこから気づく、希望と喜び。
いつまでも好きなだけ草をはむ、うし、うま、やぎ、ひつじのこを、全ページを包む柔らかいピンクときんぽうげの黄色が、祝福しているようです。

本日1月7日発売のkodomoe2月号連載「季節の絵本ノート」では、『モーモーまきばのおきゃくさま』や、前回の『うしはどこでも「モ〜!」』の他にも、うしの絵本をまとめてご紹介しています。
年始には干支にちなんだ絵本を子どもにプレゼント、なんて試してみたら、12冊そろう頃にはよい家族の思い出になるかもしれません。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

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