2020年9月29日

『ぴたっ!』【今日の絵本だより 第159回】

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kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか

『ぴたっ!』【今日の絵本だより 第159回】の画像1『ぴたっ!』
あずみ虫/作・絵 福音館書店 本体1200円+税

9月29日は、「く(9)っつく(29)」で「接着の日」。
『くっついた』(三浦太郎/作 こぐま社)や『ぎゅっ』(ジェズ・オールバラ/作・絵 徳間書店)など、ぴたっとくっついたり、ぎゅっとだきしめたりする絵本、ファーストブックにはたくさんありますね。
今回はその中から、あずみ虫さんの『ぴたっ!』をご紹介します。

バナナの木の前に、2匹並んだぞうの親子。
「ぞうが」……とページをめくると、2匹が長いお鼻とお鼻を合わせて、「ぴたっ!」。
お次は、水面にゆらゆら浮かぶ、らっこの親子。
「らっこが」……とページをめくると、子らっこが親らっこの上に乗り、おなかとおなかを合わせて「ぴたっ!」。
それからそれから、
「きりんが」……「ぴたっ!」。
「かもが」……「ぴたっ!」。
「かばが」……「ぴたっ!」。
いろんな動物の親子が、ページをめくるたびに「ぴたっ!」。
「どんなポーズでくっつくのかな?」というワクワクと、「そう来た!」という楽しさとが、繰り返し心地よく訪れます。
少しずつ違う「ぴたっ!」が何回も、そのたびに、親子で肌を寄せ合う温かさにじんわり包まれるよう。
最後のくまの親子の、ちょっとしたリズムの変化にも、思わずふふふ。
いろんな「ぴたっ!」を、親子で真似してみたくなっちゃいますよ。

あずみ虫さんはアルミ板をカッティングして着彩する技法で制作されていますが、そのプロフィールを目にするたびに、「アルミ板」という響きに毎回驚かされます。
クールな素材を使いながら、なんでこんなに柔らかく、温かい空気感なんでしょう。
kodomoeから誕生した『おまつり』 や、今夏発売の『つるかめ つるかめ』も、ぜひ合わせてご覧ください。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

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