2024年9月17日

絵本『キノコのしろちゃん』で遊ぼう！貼り絵づくりを体験

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9月5日に発売されたコドモエのえほん『キノコのしろちゃん』（真珠まりこ／作　白泉社）。kodomoeの付録で登場したときから、単行本化を楽しみにしていたこの一冊。実はいろんな楽しみ方ができるのです。

本物のキノコをモデルにしたキャラクターが登場！

『キノコのしろちゃん』は、かわいいキノコたちが登場する絵本で、特徴あるお友達キノコの真似ばかりしていた「しろちゃん」が、実はみんながうらやましがるような特徴を持っていたというお話です。
このモチーフであるキノコ、最近見かける回数が増えてきました。気候変動の影響か、長雨が続くことが多くあります。雨あがり、身近な公園や道端など、思わぬところでキノコを見かけます。暑い日が続くといなくなるのですが、また雨が降るとニョキニョキ。いろんな色や形があります。

キノコって、湿気を受けて元気になるんですね。だから絵本に登場するキノコたちは、「よいおしめりで」と挨拶します。作者の真珠まりこさんは、この絵本を描くためにいろんなところにキノコを見にいったのだそうです。

絵本に出てくるベールキノコ、これも本当にあるキヌガサタケというキノコ。こんなおもしろいキノコがあるなんてビックリです。この絵本は、全部貼り絵でできていて、この網の部分をレース状の和紙で表現しています。

貼り絵で作ってみよう！

9/14（土）には、神保町のブックハウスカフェにて、この貼り絵に挑戦してみよう！というワークショップが行われました。表紙の貼り絵を実際に作る際、まったく同じように作る必要はないと真珠さん。皆さんのオリジナリティを出して作ってくださいとおっしゃっていました。

まずは主人公の「しろちゃん」を切り出します。黒で縁取りがしてあるのですが、はみ出して白い部分が出てしまったら、マジックでつぶしてハッキリ線が浮き出るようにします。

それから色紙や、ムラに塗った和紙、丸シールなどを使って、自由に切ったり貼ったりしていきました。和紙はちぎると毛羽立って風合いが出ます。

「きれいな形に切れなくても、それがオリジナルの味になります」と真珠さん。絵本では紙以外の素材も使って試行錯誤しているそうです。キノコが光る表現はどうしようかと悩んでいたとき、料理店でお刺身の下に敷いてあった光って見えるシートを発見し、これだと思って洗って持ち帰ったのだとか……！いろんなものをコラージュして使えそうですね。

バッグを持ってお出かけするしろちゃん完成！

ワークショップに参加していたある親子は、お母さんが紙を切って、息子さんが貼っていた様子。「お母さん、こういうの下手なんだよね。昔から苦手で、きれいな形にならなくて」とずっと言っていましたが、息子さんが「そんなことないよ、上手だよ」と答え、「本当？〇〇くんもやってみる？」「うん」と役割を交替していたのを見て、微笑ましく思いました。子ども時代のトラウマで工作は無理と思っている親御さんも、お子さんと一緒に作ることで楽しさを感じるようになるのかもしれませんね。

みんな違ってみんないいコンセプト

ワークショップを終えると、それぞれのしろちゃんの貼り絵ができあがりました。お子さんの自由な発想には感服するばかりです。みんな同じ「表紙」のお手本を見てはいますが、帽子やスカートがついていたり、お友達がいっぱいいたり、「しろちゃん」が「ユイノちゃん」に変わっていたりします。同じようなバッグを持たせてみようと発想した子がいて、はじめて会った参加者同士、「バッグ、おそろいでしたね！」と話が盛り上がりました。