おトイレえほんガイド おならのえほん
子どもたちが大好きな「トイレ」がテーマの絵本は、トイレトレーニングの助けになることも。「おならのえほん」は最初からもう笑っちゃう、のびのび自由なお話ばかり。ついついおならがしたくなるので、ご用心!?(kodomoe2016年6月号掲載)
編集協力/原陽子(JPIC読書アドバイザー)
1歳~
かわいいおなら、すてきなおなら
『オナラせんせい』
古内ヨシ/作
絵本館
本体1300円+税
おなかが苦しいときには、名医オナラせんせいにかかれば、あっという間にごきげんなおならが出てきます。ある晩おつきさまもやってきますが、おつきさまのおならって一体?
おならに豊かなドラマあり
『おならうた』
谷川俊太郎/原詩 飯野和好/絵
絵本館
本体1200円+税
「いもくってぶ」、「くりくってぼ」、「あるいてび」。日本を代表する詩人が歌う14のおならが、情感豊かに描かれる。何度も読みたくなるリズムで、いつしか覚えてしまうかも。
2歳~
バスの秘密のエネルギー
『おならバスのたーむくん』
ささきみお/作・絵
ひさかたチャイルド
本体1200円+税
小さなバスのたーむくん。今日はお客さんが多くて、坂道を登る元気が出ない? こんなときはエンジンにおいもを入れて、3、2、1、……ぶぶー! おならパワーで一気に行こう!
おなら勝負の栄冠は誰の手に?
『ぴっけやまのおならくらべ』
かさいまり/文 村上康成/絵
ひさかたチャイルド
本体1000円+税
ぴっけやまの動物たちがおならくらべ。ねずみ、くま、つる、いたちが、ぷぽぽぽ、ばぁーん、ぴーぱぱ、ぷすーっ。どれも自慢のおならばかり。名勝負を制したのは、意外にも?
3歳~
おならからはじまる大冒険
『おならくん』
おなかさとし/作
自由国民社
本体1300円+税
お昼寝中のひろしくんのおならが、モコモコふくらみ、おならくんが誕生。一緒にプップップーとおならダンスを踊ってみたら、ふわりと浮かんで、くさいけど楽しい空の旅へ出発。
おならの音の正体は
『おならをならしたい』
鈴木のりたけ/作
小学館
本体1300円+税
音をならすから「おなら」。音がならないのは「へ」。じゃあどうして、音がなったりならなかったりするのかな? それは風船で試してみよう。笑いながらためになる、おならの科学。
楽しく無理なくトイレトレーニング
トイレトレーニングのコツは、焦らない、叱らない、そしてタイミングを待つことです。身体の機能が成長していること、つまり膀胱におしっこが2時間程度溜められるようになり、トイレやおまるに親しんでいれば、自然におむつとバイバイできてしまいます。それは、親が決心して頑張ることではなく、お子さんの身体と心がそちらに向けば自然にできてしまうことなのです。
例えば、朝起きたときやお昼寝の後におむつが濡れていないということが多くなったら、トイレに無理なく親しむチャンスです。今まで無意識におむつでしていたことが、トイレに座ってみたら偶然おしっこが出たことで、おしっこが出るってこんな感覚なんだと自覚できるように。
その次に、トイレやおまるが嫌いにならないことが大事です。普段、お父さんやお母さんが、さりげなく「トイレに行ってすっきりしてこよう」「ああ、さっぱりした」などと、言葉にしておくと興味が湧いてきます。お子さんの興味のある写真をトイレに貼っておいたり、トイレに関する絵本などで親しんでおくこともよいでしょう。
おむつを外すことが目的なのではなく、排泄の感覚が分かり、トイレに行けばすっきりするという感覚と習慣が身に付くことが大事なのです。おもらしは、本人も困っていることのはずですから、叱らないことが遠回りしない大事なポイントです。
井桁容子さん
東京家政大学 ナースリールーム主任
東京家政大学非常勤講師
『トイレ上手な子どもになれる本』
井桁容子/監修 辰巳出版
本体1100円+税
おむつはずれのポイントをはじめ、子どものトイレの悩みをまるごと解決。「おしっここぼし防止シール」付き。