2017年6月23日

読み聞かせQ&A プロが読者の疑問に答えます!

うちの読み方、これでいい?

Q.10 どんな読み方が正しいの?
「淡々と読んだ方がいい」と「感情を込めてOK!」、両方聞きます。結局どっちがいいのでしょうか?(花恋さん/12歳男の子、9歳&5歳女の子ママ)

A いつものママらしいのが一番
いつも元気なママがアナウンサーのように淡々と読んだり、逆に、普段は静かなママが絵本を読むときだけ女優みたいだったら、どうでしょう? きっとお子さんは絵本の内容よりも、ママの様子に気を取られてしまうはず。「こうしなければ」と考えて無理をしては、親子ともに絵本を楽しめません。「うちのママが読んでくれる」、それだけでお子さんには必要十分です。肩の力を抜いてリラックス、自信を持って、わが家流で読んでください。

Q.11 読んでも最後まで聞けない
子どもが聞いていないときは、読むのを中断したり「聞いて!」と注意した方がいい? それとも読み続けた方がいい?(りったんままさん/4歳女の子ママ)

A 理解より、一緒の時間を大切に
「聞いてるかな?」と問いかけて、続けてほしいようなら続けましょう。読む側は「理解しているかどうか」を気にしがちですが、大丈夫。お話の一言一句をとらえていなくても、ママの温かさはちゃーんと届いてますよ。

Q.12 先回りして自分が話しちゃう
同じ絵本を何度もリクエスト。先の内容を言われたときに無視して読み進めるのか、「そうかな?」などと言う方がよいのか迷います。(みねこさん/5歳女の子、2歳男の子ママ)

A 誇らしい気持ちを受け止めて
悩んだときは、子どもの気持ちになってみて。知ってることが誇らしくて話したい、そのワクワクをスルーされると、せつないのでは? 相づちでも笑顔でも、「そうだね」「すごいね」というサインを出してあげましょう。

Q.13 絵本を閉じてしまいます
すぐにパタンと閉じてしまうので、その度に「おしまい〜」と言い、また開いて読み始めるのですが、これでいいのか不安です。(まちょりすさん/1歳女の子ママ)

A 「開く」「閉じる」の楽しさ
絵本を開くと世界が始まり、閉じると終わる、その概念がもうわかっているんですね。閉じてしまうことを「おしまい〜」と受け入れる、ママの優しさも素敵。「開く」ことを楽しむ「あけて・あけてえほん」シリーズはいかがでしょう? 『おしいれ』や『といれ』など7作品がありますが、普段開けっぱなしにしてはいけない『れいぞうこ』なら、お子さんが閉じてしまっても、「閉じてくれたのね、ありがとう」と声をかけてあげられますね。

『あけて・あけてえほん れいぞうこ』
新井洋行/作・絵 偕成社
本体600円+税

Q.14 すぐに口をはさむけど……
「読んで」と頼まれて読み始めると、娘がすぐに口をはさんで、お話が進みません。「読み聞かせ」になってるの?(シマウマさん/4歳女の子、1歳男の子ママ)

A おしゃべりを逆に楽しんで
ママといっぱいお話ししたいんですね。「聞かせる」だけでなく、絵本でコミュニケーションが広がるのも素敵なこと。おかしな質問に答えてもらう『ねえ、どれがいい?』で存分におしゃべりしてもらうのはいかが?

『ねえ、どれがいい?』
ジョン・バーニンガム/作・絵 まつかわまゆみ/訳 評論社
本体1500円+税

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