2025年7月7日

夏休みに「冷たいおやつの旅」はいかが? 杉浦さやかさんが出会った「旅の途中でおやつ時間」【kodomoe8月号 ウェブ版】

旅先でのおやつ時間は特別! kodomoe8月号では、イラストレーターの杉浦さやかさんが、浅草・佐渡・京都で出会ったとっておきのおやつと旅のエピソードをご紹介。ウェブではさらに「冷たいおやつ編」として、杉浦さやかさんが巡る冷たいおやつの旅をご紹介します。

旅の途中でおやつ時間
冷たいおやつ編

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娘の食へのこだわりはなかなかのもので、焼肉、お蕎麦、そのモードになったらなにがなんでも食べたくなってしまう。融通がまったくきかず、それでもめることも多々。旅先での“食べたいスイッチ”が一番入るのが、アイスクリームやジェラートなどの冷たいおやつ。

旅の出発、羽田空港でそのモードに入った時のこと。
「アイスね、いいよ」と安請け合いして、混み合っていたので早めに保安検査場を通りました。出発ゲート内に入ったものの、ちょうどいいお店が見つからない。適当なところでは手を打たせてくれないし、ここであきらめるようなタマではない娘。探して探して、搭乗口の真反対まで歩く羽目に。重い荷物をしょって15分以上歩き、ふたりともヘトヘト。最後にたどり着いた「ねんりん家」のバームソフトの、おいしかったこと。ねんりん家では珍しいカフェスタイルの店舗の逸品、また食べたいなぁ。

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ご機嫌直しにもひと役かってくれる冷たいおやつ。静岡の伊東で、古い街並みが好きな私たち夫婦は、商店街のレトロな趣きに大よろこびで、写真を撮ったり路地裏を散策したり。レトロ嫌いな娘は全然楽しくないやら暑いやらで、超絶不機嫌モードに。最初はご機嫌を取っていた私たちも、暑さのせいで余裕を失い、3人して険悪なムード。

そんなときに通りかかった、「スイートハウスわかば」に入店。地元の人でいっぱいの店内は活気があり、熟練の店員さんたちがテキパキ働いて気持ちがいい。見た目もかわいいソフトクリームは、ミルク感たっぷりで濃厚、量もたっぷり! ひとくち食べた途端、それまでのギスギスした空気が吹き飛びました。

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冷たいおやつは、砂漠のオアシス。宮古島の旅先で、グラスに絵を彫るワークショップを予約して、ホテルからタクシーでお店へ。無事作り終わったあと、近くに行きたいビーチがあり、スマホのマップで調べたら「徒歩8分」の表示。軽い気持ちで歩きはじめたら……3分とたたず、身の危険を感じるほどの灼熱地獄。宮古島の夏の日差しをなめていました。お水も持っていなかった私は慌ててマップで探し、一番近かった「スパイスアンドフレッシュ」に飛び込みました。スパイスカレーのお店だけれど、店頭にかき氷の写真! 涼しいお店の席につき、まずは水をごくごく。はぁ、命拾いした。

注文したかき氷は、毎朝お店で手作りされるという“奇跡のわらび餅”が贅沢に盛られています。
とろとろのやわらかなお餅とふわふわの氷、黒蜜ときなこのハーモニー。暑さで真っ赤なほっぺをした娘の、しあわせそうな笑顔は旅随一の思い出です。

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最新の旅の京都でも、疲れ果てた散歩の、特効薬の役割を果たしてくれました。娘は物心がついてからはじめての京都で、有名な清水寺に行ってみたい、と言われました。混んでそうだな……と覚悟はしていたけれど、いやいや、おそらく京都一混雑しているのでは。お寺に向かう細い坂道は、浴衣や着物を着た外国人観光客で押し合いへし合い。

人混みにうんざりしつつも、やはり清水の舞台からの眺めは格別。うっとり眺める母の横で、娘は「ジェラート……ジェラートがどうしても食べたいっ」と早くも下山の用意。今度は走るように坂を下り、私はあらかじめ調べておいたジェラート屋さんの中から、またもや一番近い「Shima-Otto」をピックアップ。ここがまぁ大あたりで、メインの道を少し離れただけで、すぐそばの八坂神社のお祭り騒ぎがうそのような静けさ。和風ホテルの一角にあり、チェックインの少し前の時間で、私たちだけの貸し切り。静かな、おいしい時間のおかげで、パワーチャージ。次の目的地へ元気に歩き出すことができました。

こうして、旅のひんやりしあわせな思い出は、どんどん増えていくのでした。今年の12歳の夏の、冷たいおやつとの出会いも楽しみだな。

CAFÉねんりん家

住所 東京都大田区羽田空港3-4-2 羽田空港第2ターミナル 2F 国内線出発ゲートラウンジ
※飛行機に搭乗のお客様のみ入場できる出発ゲートラウンジにあります。
営業時間 6:30~19:00 ※営業時間は変動する場合があります。
定休日 なし
ねんりん家 公式ウェブサイト
羽田空港(CAFÉねんりん家) 公式ウェブサイト

スイートハウスわかば

住所 静岡県伊東市中央町6-4
営業時間 9:00~22:00(L.O. 21:30)
定休日 月曜日
Instagram @sweethausewakaba

スパイス&フレッシュ

住所 沖縄県宮古島市平良下里398-2
営業時間 7:30~10:30 /11:00~15:00 (売り切れ次第終了)
定休日 不定休
Instagram @spice_and_fresh

Shima-Otto

住所 京都府京都市東山区鷲尾町528 Hotel侑楽京八坂1F
営業時間 11:30~17:00
定休日 公式Instagramのストーリーズで更新
Instagram @kyoyasaka_gelateria

杉浦さやか
すぎうらさやか/イラストレーター。大学在学中よりイラストレーターとして仕事を始める。暮らしやお出かけの様子を綴るイラスト&エッセイが幅広い世代に人気。kodomoeでの連載「おやこ プチプラごっこ」をもとにまとめた最新刊『わたしたちの歳時記』(ワニブックス)のほか、『えほんとさんぽ』『おきにいりと暮らすABC』『おやこデート』(すべて白泉社)、『ニュー東京ホリデイ 旅するように街をあるこう』『すきなもの 楽しいことA to Z -’80s~’90s少女カルチャーブック』(いずれも祥伝社)など著書多数。

子育ての中での自分の“怒り”の気持ちの大きさに、更年期障害を疑うことからはじまった本誌連載のweb版
『機嫌のいいママになりたい!』はこちらから

web版「おやこ プチプラごっこ」はこちらから

杉浦さやかさん Instagram @sayaka_sugiura

kodomoe8月号では、杉浦さやかさんが、浅草、佐渡、京都で出会ったとっておきのおやつをご紹介しています!

「杉浦さやかの思い出スケッチ『旅の途中でおやつ時間』」は、kodomoe2025年8月号でお楽しみください♪

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