「防災ボトル」の作り方。子どものリュックに、もしもの備えを【最新号からちょっと見せ】
災害が起きたとき、「ひとまず」を乗り切るためのあれこれを詰め込んだ「防災ボトル」をご存じですか?
親子で相談しながら備えをすれば、防災への意識がグッと高まります。kodomoe10月号では、「防災ボトル」の作り方から選び方、中身の詰め方などをご紹介しています。今回は、「防災ボトル」の作り方をご紹介します。
子どもの防災ボトルに入れるもの
「基本のキ」
ボトルに入れておくと役立つアイテムの一例を今泉さんがセレクト。絶対の「正解」はないので、子どもと相談しながら決めてみて。
ITEM1 防災笛
ここにいるよ!
居場所を知らせる笛
居場所を知らせる笛閉じ込められた際に、居場所を知らせるための笛。「粉塵や煙などを吸い込む可能性があるため、子どもが吹けるか練習を。床などに打ち付けて居場所を知らせる使い方もおすすめ」
ITEM2 ようかんなどの甘いもの
賞味期限が長い
ようかんやビスケットなどを
心を落ち着かせる効果もある、甘みのあるおやつを入れておきましょう。「賞味期限が5年超と長い『えいようかん』はおすすめ。子どもが食べられる味か、事前に試しておきましょう」
ITEM3 ポリ袋
あれこれ使える
万能アイテム
水けのあるものを入れたり、ものを分けて取っておいたり、手袋代わりなど何かと使えるポリ袋。「手提げタイプがより便利。数枚入れておいて」
ITEM4 マスク
粉塵やニオイから
子どもの身を守る
災害が起きると粉塵が発生したり、避難場所ではニオイが気になることも。「ニオイで体調が悪化する場合もあるので、子どもに合ったサイズのマスクを何枚か入れておくと安心」
ITEM5 ミニライト
停電時に活躍!
首から下げるタイプが◎
災害で停電が起きたときに役立つのがライト。「両手が空くので首から下げられるライトが便利。わが家は家族全員、モンベルの『コンパクト マルチランプ』を携帯しています。ヘッドライトにもなる優れもの」
ITEM6 エマージェンシーシート
低体温症を防ぐ
アルミ製シート
子どもや高齢者は低体温症になりやすく注意が必要。「冷気や風雨から体を守ってくれるマストアイテム。屋外のスポーツ観戦などでも使えます。100円ショップにもありますよ」
「もしも」のときの備えを
子どものうちから習慣に
元日の能登半島地震の後にも話題になった「防災ボトル」。緊急時をしのぐ防災グッズを詰め込んだプラスチックのボトルです。
「大地震などの災害はいつどこにいるときに発生するか分かりません。自然災害に限らず、エレベーターや電車に閉じ込められる、といったことも起こりえます。未就学児であれば“もしも”のときに子どもだけでいることは考えにくく、親が防災グッズを持っていれば何とかなることも多いかもしれません。でも防災の意識づけは子どものうちからしておくのが正解。その第一歩として、防災ボトルがおすすめです。
今の防災は、平時と災害時の区別をつけない『フェーズフリー』が主流。防災ボトルも、災害時に使うものと考えず、日ごろからどんどん使って慣れておき、自分仕様にアレンジしていきましょう」(今泉さん)
教えてくれたのは
今泉マユ子さん
いまいずみまゆこ/防災士、防災食アドバイザー。管理栄養士として長年勤務後、独立。講演やメディア出演、著書等を通じて防災活動を行い、防災食の普及にも尽力。2人の子どもを持つママ。
撮影/田村昌裕 スタイリング/山田祐子 イラスト/くぼあやこ(kodomoe2024年10月号掲載)