子どものうつむき姿勢が「首こり病」を招くのはなぜ?【最新号からちょっと見せ】
毎朝寝起きが悪い、日中もボーッとしてだるそう。子どものそんな様子、実は「首こり」が原因かも? kodomoe8月号では、おうち時間が増えて、うつむく時間も増える中、「首こり」がもたらす体の不調と予防策を、専門医がレクチャーしてくれます。
今回は、「うつむき姿勢が『首こり病』を招くのはなぜ?」をご紹介します。
うつむき姿勢が
「首こり病」を招くのはなぜ?
日常生活では、ゲームに限らずうつむき姿勢の作業がたくさんあります。ごはんを食べたり、本を読んだり、おもちゃで遊んだり。そのたびに、重い頭を細い首で支えることに。
子どもの首は細くて発育途中
ダメージにも弱く、傷つきやすい
中枢神経や血管、骨、気道、食道などがギッシリ詰め込まれている首の中。すき間にある筋肉群で、頭を支えています。しかし、子どもの首は細くて筋肉も弱く、ちょっとしたダメージでも傷つきやすいのです。
首の後ろの筋肉が
自律神経に影響する
首の後ろ側には、自律神経のコントロールに関わる部位があります。この周りの筋肉が酷使されてダメージを受けると、副交感神経がうまく働かなくなり、さまざまな不調につながります。
首を軽く傾けるだけで
負荷は4倍以上に!
首の筋肉は、頭の重さを支えて働きっぱなし。しかも、首を30度前に傾けると、首にかかる負荷は大人で約4倍に。子どもは体に対する頭の比率が大人より大きいため、さらなる負荷が!
教えてくれたのは
松井孝嘉 先生
まついたかよし/医学博士。脳神経外科専門医。東京脳神経センター理事長。これまで10万人以上の患者の治療を行う。『自律神経が整う 上を向くだけ健康法』(朝日新聞出版)など著書も多数。
イラスト/matsu(kodomoe2022年8月号掲載)