幻想的な空間にうっとり…宮沢賢治の童話の世界をテーマにした水族館

東京スカイツリーのふもとにある、「すみだ水族館」で、9/29から宮沢賢治の童話をテーマにした企画『Fairy tale in Aquarium~水と幻想の世界~』が始まりました。
文学の秋にちなんで、賢治の独特の世界観を、映像として水槽に投影。
こどもから大人まで、その美しい作品に、タイムトリップしてしまいそう…。

宮沢賢治のあのフレーズが頭にうかんでくる美しい水槽

エントランスの映像では、童話「やまなし」でカニの親子が対話しているシーンを再現し、キラキラした水面を見上げるような映像を楽しめます。
見どころは、「銀河鉄道の夜」より、宇宙をわたる鉄道の風景を、光の映像で映し出した天の川トンネル。その中にクラゲがただよう、なんとも幻想的な展示です。
童話に出てくるりんごと薔薇の匂いを、アロマで演出しています。

 

また「グスコーブドリの伝記」に描かれたイーハトーヴの森をイメージして、美しい色彩へ変化していく水槽も、ふっと異世界へ紛れ込んでしまったような錯覚におちいります。

 今回の美しい映像を製作したのが、絵本「銀河鉄道の夜」などの作品を発表しているアーティストの清川あさみさん。
昨年お子さんが生まれたばかりで、水族館が大好きという清川さんは「すみだ水族館ははじめて来た時『出会っちゃった』感があって、お気に入りの場所です。今回は宮沢賢治の独特の世界観を形にしました。時間を忘れるような、おもしろい空間に仕上がっているんじゃないかと思います」と話してくれました。
 
写真に刺繍を施す手法などを用いて多くの作品で活躍する清川あさみさん。宮沢作品の挿絵も担当

企画展だけでなく、子連れにもやさしい水族館

すみだ水族館は、小さなお子さんでも危なくないよう、床がカーペット敷きになっていることが特長。多目的トイレや調乳のお湯、授乳室も完備しています。
歩き疲れたら、ペンギン水槽前のリーディングテラスに寄れば、宮沢賢治の童話をはじめ、絵本やぬいぐるみに囲まれてひと休み。
体験プログラム「手のひら絵本づくり」のコーナーでは、色鉛筆やスパンコールを使って、自分だけのかわいい絵本も作れます。

 

そしてぜひとも堪能して欲しいのが、ペンギンカフェの「銀河系スイーツプレート」と「Fairy taleソーダ」。
銀河を漂うクラゲをイメージしたモンブランや、クラゲのようなわたあめと色とりどりのゼリーボールに、テンションが上がりますよ!

ちなみにチケットを買うなら、2回分の料金で365日入場可能な年間パスポートがお得。ソフトドリンクが100円で買えるほか、東京ソラマチでの特典も受けられます。

「すみだ水族館」は、公園のように気軽に寄れる水族館。
クラゲやペンギン、金魚などの水槽は、眺めているだけで癒されます。
非日常な水槽や世界観のある映像は、一日の疲れを忘れさせてくれることでしょう。

■Fairy tale in Aquarium~水と幻想の世界~
開催:2017年9月29日(金)~11月19日(日)
料金:大人2,050円、高校生1,500円、中・小学生1,000円、幼児(3歳以上)600円
営業:9時~21時(入場受付は閉館の1時間前まで)
※季節により変動あり
年中無休
※水族館のメンテナンスやイベント等により、ご入場ができない場合があります。

すみだ水族館 http://www.sumida-aquarium.com/

取材・文=日下淳子(編集ライター/保育士)

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