PTAぶっちゃけ座談会。ココが変!でも、やってみたらオモシロイ!?【前編】
2024年4月2日

PTAぶっちゃけ座談会。ココが変!でも、やってみたらオモシロイ!?【前編】

実際にPTA活動を体験したママだからわかる、PTAの真実とは……!? 話し始めたら止まらない! 地域や小学校によってルールが全く違ったりとエピソードもいっぱいです。
今回は、委員や役員の経験者がセキララに語る! PTAぶっちゃけ座談会をお届けします。PTAって、やってみると実はおもしろいかも!

司会進行をしてくれたのは
大塚玲子さん

PTAぶっちゃけ座談会。ココが変!でも、やってみたらオモシロイ!?【前編】の画像1おおつかれいこ/編集者、ライター。「PTA」と「いろんな形の家族」をテーマに各種媒体に執筆、講演等を行う。著書に『PTAをけっこうラクにたのしくする本』(太郎次郎社エディタス)、『ルポ 定形外家族』(SB新書)など。

PTAぶっちゃけ座談会。ココが変!でも、やってみたらオモシロイ!?【前編】の画像2沢木愛子さん(仮名)/小2娘のワーママ。1年生時に、ベルマーク委員を務めた。PTAぶっちゃけ座談会。ココが変!でも、やってみたらオモシロイ!?【前編】の画像3関原えまさん(仮名)/小3息子の専業ママ。小1でリサイクル委員長、その後PTA本部役員に。PTAぶっちゃけ座談会。ココが変!でも、やってみたらオモシロイ!?【前編】の画像4早見麻弥さん(仮名)/中1娘、小5息子を持つママ。保育園で父母会長、PTAの委員経験も豊富。

※座談会参加者のお子さんの年齢は取材当時の年齢・学年です

沈黙の保護者会、
武士の覚悟で挙手!?

大塚 では皆さん、ご自身のPTA活動の紹介をお願いします。
関原 1年生の入学直後にくじでリサイクル委員長になり、2年生でPTA本部役員になりました。3年生も引き続き本部役員です。
沢木 私は昨年度、ベルマーク委員をやりました。集計作業は1学期に1回、地域の協力店からの回収作業は当番制で。集まるポイントは1回あたり3~4千円分、1年で1万円ちょっと。みんなで作業しながら、「募金する方が早いよね」って(笑)。ただ、ベルマーク活動をしていることが区からのまとまった補助金につながるので、簡単にはやめられないんです。
「PTAは低学年でやっておく方がいい」とは前から聞いていて。高学年になると中学受験で忙しくなったり、PTAに熱心でないママと組むことになったら大変だって。私は知り合いが少なかったのでPTAでママ友達ができればと。それと、学校の様子も少しはわかるかなという期待もありました。
早見 私は娘が小1のときにクラス委員になり、ジャンケンで負けて学年長にもなったら、次年度の本部役員にスカウトされそうになって。それをかわすために、次はベルマーク委員長を2年やりました。うちは補助金はないけれど、生徒が多く年間13万円分ぐらい集まるので、毎年辞書を50冊とか、新しい跳び箱をドーンと買ったり。
 当初のクラス委員になった経緯は、一番最初の保護者会で「まずクラス委員を決めないことには帰れませんよ」的な空気に、全員ずっと沈黙して。子どもたちは廊下で「ま~だ~?」と待ってるし、とにかくこの無駄な時間をどうにかしたいと、友達ママと一緒に「私らが手を挙げて済むなら」と、武士のように名乗り出て。あの時間をやり過ごす労力を考えたら、引き受けた方が早いんじゃないかと。
大塚 PTAは、過剰に怖がられているところはありますよね。
早見 ただ、PTAの中でも本部役員は段違いに忙しい。いつも学校にいる、なぜ? みたいな(笑)。
関原 確かによく言われます(笑)。
大塚 幼稚園と学校で、PTAの違いは感じましたか?
関原 やっぱり人数が少ない方が意見も言えるし、変えるのも簡単ですよね。学校だと、これは学校に、これは区に聞かなきゃと、いろいろ絡んでいて変えられない。保護者の人数が多いし、専業主婦、フルタイム勤務やパートの方もいて、考え方も立場もみんな違うので。幼稚園卒と保育園卒でも違うし、幼稚園も園風でまた違う。いろんな考え方の人が集まるからごちゃっとする気がします。

PTAぶっちゃけ座談会。ココが変!でも、やってみたらオモシロイ!?【前編】の画像5

重い空気に耐えきれず武士魂!? でつい立候補!

「全員公平に」は
なかなか難しい

大塚 PTAのここが変と思ったり、変えてみたことはありますか。
早見 広報委員をやったとき、広報なので写真を撮ったり記事を書いたりするんですけど、「そんなのできません」みたいな人ばかりで。たまたまカメラのプロがいたので、写真はその人が、原稿は一部の保護者が担当して、残りの20数人は、業者が印刷した広報誌をクラスの人数分に分けて折って先生に渡すだけ。それを平日の午前中にわざわざ学校に来てやる。これはちょっとどうなのかって本部の人と話したりして、翌年からは有志でやることになったんです。
大塚 大きな学校だったら、有志でも回りますよね。
早見 そう、やっぱりやる気のある人が作る方が楽しい誌面になります。でも、何かを変えるのはやっぱり大変。うちではベルマーク委員の連絡が電話連絡網で。
大塚 メールじゃないんですか!?
早見 そこなんですよ。「LINEでグループ作れば?」と言ったら、「えっ、知らない人にLINE教えるの?」って。メールがいい人もいれば、メアドを教えたくない人もいて。後任の委員長は「うちの学年だけはLINEにしよう」って変えたみたいです。そうやって部分改革をしていかないと。
大塚 そう、待っていたら何も変わらないから。他にも印象的なことはありますか? 失敗談などは。
早見 ベルマーク委員長のときに、集計日に台風が来て。幸い朝には通過したけど、下の子の幼稚園が休園で行けないという人が多くて、その日は集まりを中止にしたんです。でも、一回休みにしたら当番の回数に差が出て不公平になるという考えにとらわれて、代替日を設定したら、ワーママたちからは「平日午前中に近場で休みをもう一回取るなんて無理」と。後で考えたら、来られるママだけでやればよかったんですよね。その旨をマニュアルで残そうかとも思ったんですけど、またそれが縛りになるのもはばかられて。残さないままでよかったのか、まだちょっと気になってるんですけど。
関原 でも、PTAは上に立つ人によって変わっていくものだから、それでよかったんだと思いますよ。

経験者が語るPTAぶっちゃけ座談会。「井戸端会議的に楽しむのも吉」「PTAを経験して見えてくることも」など、後編に続きます!

イラスト/山田美津子 編集協力/原陽子(kodomoe2019年6月号掲載)※こちらの記事は2021年4月にウェブ公開したものを再編集しています。

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