大き目の靴はトラブルの原因に。子どもの靴選び、5つの条件【子どもの「足育」を考える・前編】
2019年6月13日

大き目の靴はトラブルの原因に。子どもの靴選び、5つの条件【子どもの「足育」を考える・前編】

「足育(あしいく)」という言葉を聞いたことがありますか? いま、「足育」の重要性に注目が集まっています。その具体的な内容についてご紹介します。

骨盤ケアには足元のケアが大切

「足育」とはその字の通り「足を育てること」、具体的には「足や靴についての正しい知識を身に付け実践することで、トラブルのない健康的な足や身体を育てること」と話すのは、kodomoewebの人気連載「ママのボディメンテナンス」でもおなじみ、マミーサロン代表で助産師の是枝貴子さん。

妊産婦さんの骨盤ケアをするなかで、身体の不調や骨盤まわりのトラブルを抱えている人は扁平足(へんぺいそく)や外反母趾などの足のトラブルを抱えている人が多いということに気づき、足元からケアしていくことの大切さを実感したという是枝さん、現在はフットケアトレーナーの資格も取得して、個々に応じた靴のフィッティングやインソール製作なども行っています。

直立二足歩行をしている私たちにとって、足は体を支える土台。足元のバランスが崩れると全身にも悪影響が出てしまいます。足育は、子どもから大人まで必要なことなのです。

靴の先進国ドイツで、子どもの靴にひも靴が選ばれる理由

なかでも、歩き始めの子どもの足は、軟骨成分が多く足部の関節も柔らかでとてもデリケート。良くも悪くも靴の影響を受けやすく、この時期に足に合わない靴を履き続けていると足が変形して全身の骨格や姿勢にまで悪影響を及ぼす場合があります。そのため、慎重に靴を選んであげる必要があります。

靴の先進国ドイツでは、子ども靴の多くがひも靴であると言われています。これは、靴を履く際に、かかとが前後左右にずれないように、しっかりと固定されることが大切だから。

いっぽうで、日本では文化的に靴の脱ぎ履きが多いため、脱ぎやすく履きやすいということが重視され、留め具がなく、スポッと足を入れるだけの靴が好まれます。加えて、子どもの靴はすぐにサイズアウトするから大き目くらいがちょうどいいと考えられがち。それが足のトラブルにつながるのです。

実際、是枝さんの周りでも、4、5歳の幼児でも外反母趾や扁平足、外反足などの足部トラブルを抱えている場合が少なくないのだそう。子どもの健全な発育を促すために、靴選びはとても大切なことなのです。

大き目の靴はトラブルの原因に。子どもの靴選び、5つの条件【子どもの「足育」を考える・前編】の画像1

踵骨が内側に倒れている状態の「外反足」(マミーサロン資料より)

靴選びに大切な5つの条件

是枝さんに、歩き始めの子どもの靴選びに大切な5つの条件についてうかがいました。

・かかとの部分に硬い芯が入っているかどうか
・くるぶしが隠れるくらいの丈
・つま先が反り上がっているかどうか
・足の指が曲がるところで靴底が曲がる
・紐かマジックテープでフィット感を調整できるもの

では、どんな靴を選んだらいいのか。記事の後半で説明します。

大き目の靴はトラブルの原因に。子どもの靴選び、5つの条件【子どもの「足育」を考える・前編】の画像2是枝貴子さん
これえだたかこ/助産師のよる産前産後のママとベビーのためのヘルスケアサロン「マミーサロン」代表。
銀座に立地しており芸能人や著名人も通う。助産師以外にも鍼灸師・フットケアトレーナーなどの数多くの資格を保有しており、 これまでの施術実績は延べ20000人以上。

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