2018年1月26日

お友達との関わり方に苦手意識を持つ子に、アナログゲームがおすすめ!

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子どもの「苦手」は、叱るだけでは直りにくい

「お友達の輪に入らずに、ずっと一人で遊んでいる」
「自分だけ他と違うものを作ったり、遅刻したりしても全然気にしない」
自分のお子さんが、あまりにマイペースなとき、
親御さんがやきもきすることってありますよね。
いくら親が口で説明したり、叱ったりしても、その子の性質の部分となると、
なかなか直すのが難しいものです。
子どもによって得意・不得意は必ずあるものですが、「このぐらいの年なら
みんなできるはず」と判断してしまう親御さんも多いのではないでしょうか。

子どもがこの「苦手」を自分で意識改善していく方法として、
各教育施設でもおすすめされているのが「アナログゲーム」です。
苦手なことや得意なことを自分で認識し、
状況にあわせた臨機応変な振る舞いを学ぶ療育のひとつとして役に立っています。

アナログゲームで遊ぶ様子から、特性が見えてくる!

発達の特性に詳しく、就労支援や放課後デイサービス
支援も行っている松本太一さんは、アナログゲームに
ついてこう話します。
「アナログのゲームは、一緒にやっている相手と
共通のルールを守りあうことが原則です。
自分の意思で守ろうとしなければ、
ゲームにならず、喧嘩になってしまいます。
ルールを理解したり、相手がどういうふうにゲームを進めているのか推測したり、
戦略を考えなければ、ゲームに勝つことができません。
だいたいは回数を重ねると、勝てる確率が増えていくものですが、
毎回同じやり方にこだわったり、同じミスを繰り返してしまう場合があります。
様々なゲームをプレイする中で、
「新しいことに挑戦しようとしない」「たくさんのことをいっぺんに覚えられない」
「文字に書いたルールがあれば見通しをたてるのはうまい」など、
苦手分野・得意分野が見えてきます。
そこを、声かけで気づくようにしたり、サポートするように
周囲が促していくといいのです。
経験を積んでいくことで、子どもはどういうときに、
どういった行動をとったらいいかを学んでいきます」

松本さんは現在、幼児向け、学童向け、大人向けの
「アナログゲーム療育講座」を開いています。
アナログゲームを紹介しながら、各年齢の発達に即した
ゲームの使い方について、発達の促し方のノウハウを
教えてくれる内容となっています。
どのカリキュラムも3時間の内容で、
そのうちの前半が講義、後半がゲーム体験。
同じような悩みを持つ保護者の方や、教育関係の方がよく参加されているそうです。
松本さんの研究対象は発達障害の方たちですが、
発達障害の診断を持たない子の親御さんでも気軽に参加できるということでした。
家族交流としても楽しく遊べるアナログゲームには、いろいろな種類があって、
複雑で頭を使うものもあれば、運だけで進んでいけるものもあります。
これを機会に、お子さんと向き合いながらアナログゲームをはじめてみるのも、
いいかもしれませんね。

■アナログゲーム療育講座 幼児編で紹介しているゲームの一例

幼児編では、心理学者ピアジェの認知発達理論に基づき、言葉を獲得するゲームから、
数やルールの世界を拡げるゲームまでをご紹介します。
1人遊びから集団参加へとつなげるテクニックも解説。
幼児だけでなく、知的障害のあるお子さんと関わる方にも役立ちます。

ステージ1 『はじめてのゲーム・フィッシング(Fische angeln)』
1歳半~(言葉が出るか出ないかぐらいの発達)
サイコロに出た色の積み木を釣って、同じ色の絵を
パネルの型にはめるというシンプルなゲーム。
別々のもの同士が同じ色を共有していることに
気付くことは、コミュニケーションの基礎となる
認知能力発達の最初の一歩となる。

ステージ2 『虹色のヘビ(Regenbogen Schkange)』2歳頃~
一人ずつカードをめくって、同じ色の場所に
胴体をつなげていき、しっぽと頭とを最後に
全部そろえた人が勝ち(その場のカードを
全部もらえる)というゲーム。
勝ち負けはまったくの運だが、ヘビが完成したら
もらえる、そのヘビは遊びの場から離れて勝った
人のものになるというルールは、小さい子にとって簡単なものではない。
勝敗、所有、損得といった集団遊びに必要な概念の理解を促すことができる。

■アナログゲーム療育講座 今後の予定

2月18日(日) 幼児編
3月18日(日) 学童編~前編
4月15日(日) 学童編~後編
開催場所:イベントスペース す箱
東京都杉並区高円寺北2-18-7千恵ビル402
https://sugorokuya.jp/event/dccw/
<申し込み先> すごろくや (電話: 03-5327-4568)
東京都杉並区高円寺北2-3-8 日光ビル1F
https://sugorokuya.jp/index.html
講座で扱っているゲームのほか、海外製の
ものも含めた幅広いボードゲームを扱う
専門店「すごろくや」。小さな子どもでも
遊べるゲームが多く、知識豊富な店員さんが
ゲームについて詳しく説明してくれます。ボードゲームで遊べるイベントも
数多く企画しています。

■アナログゲーム療育アドバイザー 松本 太一さん  東京学芸大学大学院障害児教育専攻卒業。人との関わりや集団の過ごし方に困難を抱える「発達障害」を持つ子どもたちに、「アナログゲーム療育」を開発。各地で講演会や研修会を開催している。http://www.gameryouiku.com/

取材・文=日下淳子(編集ライター)

 

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