貸せない、待てない、乱暴、けんかetc. 子どものお友達トラブルSOS Vol.3
けんかした、乱暴した・されたなど、お友達と遊ぶ中でのちょっとしたトラブルは絶えないもの。子どもの成長に寄り添い、人間関係を築けるように、ママがすべきことを考えてみましょう。Vol.3では実際に起こったトラブルを紹介します。(kodomoe 2017年4月号掲載)
イラスト/柴田ケイコ
困った こじれた こうして解決!「お友達トラブル」事件簿
子どもとお友達の間で、実際に起こったトラブル。
解決したものも、しないままのものも……。
改めてふり返ってみて、kodomoeママに語ってもらいました。
FILE.1 お友達にケガをさせてしまって、あやうく訴えられそうに……
mochaさん/9歳女の子、6歳男の子ママ
息子が保育園の年長のときです。お友達と遊んでいて、手の指を骨折するケガをさせてしまいました。その日のうちに全身麻酔で手術、全治3週間でした。相手の親御さんから「実況検分しよう」と言われましたが、子どものことなので記憶があいまいで、2人の証言が異なるのです。でも相手は「故意でなければこんな大ケガするはずない。うちの子がかわいそう」と怒りが収まらず、損害賠償を持ち出されました。こちらは毎日体調伺いの連絡をし、慰謝料と見舞い品を持参したり何度も謝罪に足を運び、できる限りのことをしました。息子は相手の子に「ママに、一緒に遊んじゃダメと言われた」と言われたようで、傷ついていました。でも結局、子どもたち同士はその後も仲良くしていたこと、こちらの対応を受け入れてくれたこともあり、訴訟にはなりませんでした。
FILE.2 ママ友のやわらかな対応にその場がなごんで円満解決
あいさん/9歳&4歳男の子、7歳女の子ママ
年齢の違う子数人で遊んでいたときのこと。3歳の女の子が、どうしても自分が使っているおもちゃを貸してあげられなくて、けんかになりそうに。するとその子のお母さんは、優しく「そのうち貸してあげられるんだよね~、うん、もう少しなんだよな~」と、誰にともなく歌うように言って、なんとなくその場がほんわか収まったことがあります。子どもを責めず、白黒つけないママの対応が素敵でした。
FILE.3 ママ同士が距離を取ったら子どもも執着がなくなった
そらまめっこさん/5歳女の子、1歳男の子ママ
娘が、大好きなお友達を「遊ぼう!」と誘うと、「今日はあなたとは遊ばない」と言われショック。でも、その子が遊びたかったお友達は、うちの娘と遊びたかったみたいで変な三角関係がしばらく続きました。娘が大好きなお友達のお母さんから、私が少し距離を置くようにしたら、その子に執着することなく別の子とも遊べるように。親の振る舞いが娘にも影響しているんだなぁと思ったできごとでした。
FILE.4 新しい友達に夢中のわが子にお友達が傷ついてしまい……
ぺこらさん/5歳女の子ママ
幼稚園に新しいお友達が来て、娘は仲良しだったAちゃんに意地悪を言うように。Aちゃんは繊細で、先生にも言えず毎日泣いて、こちらも心が痛くて……。Aちゃんのお母さんがすぐに私と目を合わせてくれなくなり(私の謝り方が悪かったのかもしれませんが)、関係は修復されないままAちゃんは退園。思い出すたび心が痛み、私はどうすればよかったのかなぁ、と今でも考えてしまいます。
FILE.5 親が出るのは控えて、アドバイスだけに
N.Kさん/14歳&12歳女の子、10歳男の子ママ
娘が小学校低学年のころ、ある子に意地悪されたときは「罪を憎んで人を憎まず」を言い聞かせました。子どもの頭越しに親が出ず、まずは子ども自身が直接先生に伝えられるようにアドバイスも(友達の目が気になるなら手紙を連絡帳に挟んで渡すとか……)。親が出るとかえって大ごとになるので、そこはグッと控えました。高学年になるころには何事もなかったようにつき合えるように。
FILE.6 ママたちがお互いに見守るスタンスを共有
ぶらうにーさん/4歳&3歳男の子ママ
いつもよく遊ぶメンバーだったこともあり、ママさん同士でお互いの育児方針を日頃から話し合っていました。ある日、子ども同士がおもちゃの取り合いをしたことがありました。そのとき、私は「子どもたちだけで解決させたいから、ちょっと見守っててもいい? ごめんね」と言いました。すると、みんな「うちも、何かしちゃったらごめんだけど、一緒に見ておこう」と、共感してくれました。結果、子どもたちはたたき合ってけんかしましたが、お互いに泣いて痛みを分け合い、数分後には笑顔で仲直り。ママ友達も、これを機に子どもを信じて見守る姿勢に変わりました。