爪かみ・指しゃぶり・鼻ほじり……気になる行為・行動　子どもの“このクセ”大丈夫？

kodomoeママの体験談　「うちはこうしてクセが治りました」

子どもの困ったクセが治った／治した4人のkodomoeママにクセの発生から今に至るまでのプロセスを聞きました。

【1】人にかみつく

気に入らないと乱暴　荒れる娘を辛抱強く説得
そらまめっこさん／5歳女の子ママ

　2歳ごろから、娘が私やパパ、おばあちゃんなど身内に対してかむ・たたくなどの乱暴をするようになりました。自分の思いと違うことを言われたり、思い通りにならなかったときなど、突発的にかみついたり、たたいたり……。なだめようと抱っこしても暴れる、よけいに怒る、ときには逃げ出したりも。それまでは言葉の理解も早く、やさしい子だったので、どうしてこんなことをするのか分からず、おさまる日が来るのか不安でした。1か月ほどすると、泣きながらも説得にうなずくようになり、3歳になって、私の容体（ふたり目妊娠で安静指示でした）の安定、幼稚園への入園などさまざまなことがあって、乱暴は減りました。お友達に対してはしないので、きっと身内への甘えからだと今では思えますが、当時はおばあちゃんにも申し訳なく、自分のせいかもと責めていて、私も辛い日々でした。

【2】指しゃぶり

辛抱強く声かけして指しゃぶりから卒業
ぴよ吉さん／2歳男の子ママ

　赤ちゃんのころからお腹が空いたり、テレビを観ているときなどに指しゃぶりをしていましたが、なかなか治りませんでした。2歳半ごろ「親指さん、お口からはずそうね」などと声かけしたり、時には強引に抜いたりしてやめさせようとしましたが、泣きわめく毎日で親子共々疲れ果てて断念。2歳7か月ごろ、指にたこができ始め、色も変わってきたので、再度自分の左右の指が違うことを説明し、夜も声をかけ続けたらやっと治まってきました。今は少しずつ戻ってきている、色が変わった自分の指を、不思議そうに見つめています。

【3】爪かみ

苦い味に懲りて1か月で爪かみが改善
れんれんさん／5歳男の子ママ

　1歳半ごろから、指しゃぶりと爪かみが始まりました。いちばんひどいときは2枚爪になって爪の先が真っ白に。声かけをしても治らず、最終手段と思って苦い味のするマニュキュアを塗りました。始めはダラダラとよだれを垂らして泣き、見ているこちらもかわいそうで「ごめんね」と思いましたが、２～３日で「苦いのは爪に塗った薬のせいだ」と理解し始め、口に手を入れるのをやめるように。1か月くらいは寝入りばななどに口に手を入れることもありましたが、完全に治り、荒療治ではありましたがマニキュアの効果は大きかったと思います。

【4】手を頻繁に洗う

「きっと治まる日がくる」とゆっくり構えられたのが◎
naokoさん／4歳男の子ママ

　息子は3歳半になったある日突然、食事のときに椅子から立ち上がり、手を洗いに行きました。その日から、実際には汚れていないのに、すぐ「手がよごれた」とか「きたなくなるから、ママさわらないで」と、しょっちゅう手洗いをするようになりました。理由は今でも分かりません。でも自分で水道の水を出せないから、その都度私がつき合わなければいけないのも大変で……。よそのお宅に遊びに行ったときもその調子だったので「どうしたの？」と言われてしまうし、悩みました。でも、親しいママ友に同じように手洗いが出てしまった子どもがいて、「好きに洗わせておけばそのうち治まるときがくるよ」と話を聞いていたせいか、あまり焦らず、つき合ってあげることができました。結局、正味3か月くらいで出なくなったので、今では「ブームだったんだ」と笑い話にできて、ホッとしています。

教えてくれた人
秋山千枝子先生
あきやまちえこ／あきやま子どもクリニック（東京・三鷹市）院長。日本小児科学会専門医、日本小児科医会子どもの心相談医。クリニックでは、子どもの心や発達に関する「こども相談室」を開設。