ワイワイ賑やかに?静かに淡々と?読み聞かせはどちらがいいの?「待ちよみ」のススメ
「絵本を通して子どもの力を伸ばしたい!」とがんばるあまり、子どもの反応がイマイチだと自信をなくしてしまう。そんなママパパのための読み聞かせが、「待ちよみ」です。待ちよみ®絵本講師の内田早苗さんにお話をうかがいました。
子どもを「待つ」楽しさが
子育てにも生かされるはず!
内田早苗さんが提唱する「待ちよみ」は、「待つ」と「読む」を合わせた造語。絵本の読み聞かせを通じて、子どもを「待つ」ことの価値に気づき、子育てにも生かしてほしいとの思いが込められています。「読み聞かせが苦手という人もいますが、抑揚や強弱をつけて読もうとがんばらなくて大丈夫。ワイワイ賑やかに読んでいる親子と静かに淡々と読んでいる親子、印象は正反対であっても、どちらも絵本を通じて同じ時間を共有し、同じものを見て感じ合っている。そのこと自体が十分素敵なんですよ。
たとえ子どもの反応が薄かったとしても『自分の選んだ絵本が悪かった』『うちの子、絵本に興味がなさそう』なんてすぐに諦めないでOK。子どもと絵本の力を信じて、待ってみましょう。子どもの目や耳を通った絵やママパパの声、言葉は、確実に心まで届いています。動いた心をどう表現するかは、その子の自由なのです。絵本はどんな子にとっても、安全で安心なもの。読み聞かせは誰もができる、子どもと1対1で向き合うコミュニケーションです。子育てにしんどさを感じるママパパこそ、『待ちよみ』を試してみて」
『まちよみ・またよみ
絵本を使った子育てのすすめ』
内田早苗/著 山田花菜/イラスト
岩崎書店 1650円
教えてくれたのは
内田早苗さん
うちださなえ/待ちよみ®絵本講師。講演活動を中心に「マツコの知らない世界」などメディア出演も多数。「待ちよみ®」の考え方を反映した農園「きいろいおうちfarm」の運営も。
イラスト/木下綾乃(kodomoe2023年6月号掲載)※こちらの記事は2023年6月にウェブ掲載した記事を再編集しています。
