雨でも楽しいおうち遊び!「言葉あそび」で伸ばす、表現力や想像力【おうちあそび図鑑・4】
子どもは、身近なものからいろんな楽しさを見つける天才! おうちの中や限られた素材でも、全力で遊び、学んでいます。よりよく生きるために必要ないわゆる「非認知能力」には、さまざまな力がありますが、主にあそびを通じて養われていく力を5つに分けました。今回は、その力が伸びる「おうちあそび『言葉あそび』」をご紹介します。
※遊びが伸ばす5つの力とは? 【想像する力】【表現する力】【考える力】【創り出す力】【体をコントロールする力】。記事の後半で詳しく解説!
言葉あそび
気持ちやイメージを伝えるコミュニケーション力は、社会で生き抜く武器に。
「言葉あそび」で伸びるのは……【考える力】【想像する力】【表現する力】
私はだーれ?
3歳~
●遊び方 子どもに帽子をかぶらせて、見えないように動物などの絵のカードを貼る。出題者は特徴などのヒントを言葉で伝え、子どもは自分が何ものか当てる。いくつのヒントで当てたか競っても楽しい。
●POINT! ヒントを聞いて頭でイメージし、記憶のなかにあるものから検索するという、脳の高度な作業が行われます。
特徴お絵かき
4歳~
●遊び方 出題者はお題を決めて、その特徴を言葉で伝える。例えばハリネズミなら、「丸い体です」「トゲがいっぱいあります」など。解答者は、言われた通りの絵を描き、それが何かを当てる。
●POINT! 言葉を聞いて想像力を働かせるあそびです。イメージ通りに絵にする表現力も育ちます。
口パククイズ
3歳~
●遊び方 子どもが知っている言葉や歌を、声を出さずに口をゆっくり動かして言う。口の動きだけを見て、何と言っているか当てる。わからないときは、繰り返したり、ささやいたりしてもOK。
●POINT! 口の動きから言葉の音を連動させ、自分の知っている言葉に当てはめる作業には、想像力が不可欠。
「はい」と「いいえ」で
わかるかな?
4歳~
●遊び方 出題者は頭に何か1つイメージする。解答者は「それは手で持てますか?」など質問をし、出題者は「はい」か「いいえ」だけで答える。食べ物、乗り物、昆虫などジャンルを決めておくと当てやすい。
●POINT! どんな質問をすればいいか、考える力が問われます。ヒントから具体的にイメージする力も重要。
あそびが伸ばす
5つの力とは?
よりよく生きるために必要な、いわゆる「非認知能力」にはさまざまな力がありますが、主にあそびを通して養われていく力を、大きく5つに分けて解説します。
【想像する力】
想像する力が育つと、一部を見て全体を見通せるように。相手の気持ちや事情を推し量ったり、理解したりもできるようになるので、共感力が高くなり、よりよい人間関係が築きやすくなります。
【表現する力】
伝えたいことを、なんらかの形で表現する力があれば、自分の気持ちが伝わりやすくなります。社会を生きる上で大切な、人とのコミュニケーションも豊かになっていきます。
【考える力】
何かが起こっても、すぐに解決策を見つけられるのが、考える力のある人。どんな困難な場面でも、原因や問題点を探り、うまく対応し、自信を持って乗り越えていくことができます。
【創り出す力】
何もないところや限られた素材から、思い描いたものを自由自在に創り出せる。この力が備わっている人は、ひとつのテーマから無数の何かを創っていけるので、人生が彩りに満ちたものとなります。
【体をコントロールする力】
あそびを通して走力・跳力・筋力など、さまざまな身体能力がアップすることで、自分の体を思う通りに動かせるように。視力・聴力をはじめとするいわゆる五感も育まれ、研ぎ澄まされていきます。
教えてくれたのは
原坂一郎さん
はらさかいちろう/KANSAIこども研究所所長。23年間の保育所勤務を経て、こどもコンサルタントとして活躍。著書や監修書は『非認知能力が育つ 3~6歳児のあそび図鑑』(池田書店)など多数。
イラスト/いそのけい(kodomoe2021年6月号掲載)