2021年7月10日

『ポコポコゼリー』【今日の絵本だより 第223回】

kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『ポコポコゼリー』【今日の絵本だより 第223回】の画像1『ポコポコゼリー』
さかいさちえ/作・絵 教育画劇 880円

7月14日は、ゼリーの日。
ゼリーの日におすすめの絵本として、以前はこちらをご紹介しましたが、今回はこちら。
表紙からぷるるんつやつやのゼリーが輝く、『ポコポコゼリー』です。

主人公は、白くてまんまる、頭にちょこんとのった帽子がトレードマークのポコポコ。
ある日、丘の上にいたポコポコとありさんは、森の中にいろんな色が光っているのを見つけました。
訪ねていくと、そこは光り輝くゼリーの町。
ゼリーの町は、何でも全部ゼリーでできています。
ゼリーの公園には、たくさんのお友達。
ゼリーのすべり台をすべりおり、ゼリーのプールへぽちゃん!
ゼリーのトランポリンに飛び乗って、ぽよん! ぽよん!
ゼリーのレストランには、おいしそうなゼリーがずらりと並んでいます。
どれがいいか決められないポコポコが、迷ってウロウロしていたら……!?

スイーツを描いた絵本に、「ドーナツ」や「ホットケーキ」はたくさん見つかりますが、「ゼリー」はなかなか少数派。
でも『ポコポコゼリー』を読むと、「ゼリーってこんなに素敵な、心躍るものだったっけ……!?」と、思わず目がハートになってしまいます。
そんなふうにうっとりしてしまうのは、読者もポコポコやありさんと同じ目線になって、つるるんぷるるんと気持ちいい、カラフルなこのゼリーの町で心を遊ばせられるからなんでしょうね、きっと。
「夢みたい」という言葉がぴったりの、小さくてかわいいものが好きなお子さんには間違いなくおすすめの作品です。

「ポコポコえほん」シリーズは、世界のどこかに住んでいる、ちいさなちいさな動物たちのおはなし。
発売中のkodomoe8月号「季節の絵本ノート」では、同じシリーズの『ポコポコミックスジュース』もご紹介しています。
シリーズ累計100万部突破の「ポコポコえほん」シリーズ、未体験の人はぜひこれを機にご覧くださいね。

次回も続けて、ゼリーの絵本をご紹介します。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

 

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