鏡越しの写真の楽しみ方【ママカメラマンのスマホ写真術・22】
育児雑誌などで活躍中のママカメラマン、成田由香利さんによるスマホカメラの写真術。子どもを撮るときなどのアドバイスを教えていただきます!
鏡のあるシチュエーションはいろいろ
みなさんこんにちは。今回は、鏡越しの写真についてお話ししてみようと思います。
最近、インスタなどでも鏡越しのセルフ写真をよく見かけますが、鏡を使うと、いつもと違った雰囲気で目をひく写真になりますね。自撮りではない鏡越しの写真についても同じことがいえます。今回は、鏡越しのお子さんの撮り方をお話ししてみようと思います。
赤ちゃんは、鏡の中の自分にとても興味を示します。鏡の中の自分に向かって笑ったり、鏡の中の自分に手を伸ばしたり。そんな時は、後ろからこっそり撮ってみましょう。お子さんの真後ろに回り込むと鏡の中にカメラを持ったママが映り込みますが、カメラを構えてニコニコしているパパやママの様子が映り込んでいるのもステキな写真ですね。ただ、後ろに回り込むことで ママの存在に気づいて、お子さんの気がそれてしまうこともありますので、月齢によっては、鏡にママ本人が映り込まないような、横からの撮影の方が撮りやすいかもしれません。
鏡越しの写真というのは、鏡が鏡とわかるように鏡と壁の境目をフレームの中におさめると、鏡越しだとわかりやすくなります。また、鏡の方を向いているお子さんの後ろ姿を少し写真の中に写しこむと、鏡で撮っている感じが出て、写真に奥行きが出ますよ。お子さんが鏡と近い方が撮りやすいので、位置調整がしやすい状況であればお子さんにお声がけしながら位置を調整して撮ってみてくださいね。
こちらの写真も、鏡越しに撮っているのですが、壁一面鏡だったので、壁と鏡の境目がありません。
そんな中で鏡の中の息子だけを撮ると、私が息子の正面に立って撮っているようにもみえますね。撮りながら私自身そう感じて、息子を画角の端に入れて撮った写真がこちらです。こちらの方が臨場感も出たように思います。
鏡のあるシチュエーションは日常にたくさんあります。
女の子であれば手鏡を持ってもらい、顔をチェックしている時のその手鏡の中を撮ってもいいですね。また、ヘアカット中の様子も、お店の方に確認して大丈夫そうであれば、撮っておくといい思い出になりますよ。
こちらは、次男がランドセルを買いに行った時の試着の様子を撮ったものです。
鏡だけではなく、ガラスに映ったところを撮るのも面白いですよ。
外出先でも、例えば、水族館の水槽のうち、明るく照らされている水槽であれば、魚を眺めているお子さんの姿が水槽に映り込んできれいに撮れることが多いです。
フラッシュは使わないようご注意下さいね。
鏡越しの世界を楽しんでくださいね。それではまた。
<今週の一枚>
この写真は旅行中に車窓を楽しんでいるところです。この時も窓に息子たちの姿が映っていて、それを知ったこどもたちが、これでもかと顔を近づけていて可笑しかったです。スマホカメラであれば、被写体にどどんと寄れて、そして、広い範囲が写せるので、こんな時もお役立ちでした。
※成田さんのおこもり時間の過ごし方、短期集中連載「我が家のおこもり日記」はこちらで読めます!
なりたゆかり/カメラマン。1980年生まれ。秋田県出身。大学在学中に写真にめざめ、夜間の写真学校に通い学ぶ。その後六本木スタジオ勤務を経て、回里純子氏に師事、2008年に独立。小学3年と1年の息子二人の母。主に雑誌の撮影で幅広く活動中。
Instagram @naritayukari_p