【絵本と散歩】キラキラ光る源兵衛川を抜けて、えほんの街をぐるりとお散歩（静岡・三島市）

静岡県三島市が「えほんの街みしま」として町おこしを始めました。三島には絵本作家のえがしらみちこさんのお店をはじめ、絵本スポットが点在しています。えがしらさんが描いた三島のイラストマップを見たら、楽しそうな場所がたくさん！　12/22までスタンプラリーも開催しているとあって、早速お散歩に出かけてみました。

川歩きに駄菓子屋さん、楽しいさんぽ道

この日はお天気だったので、源兵衛川を通って佐野美術館へ。その後、絵本作家さんのお店やギャラリーをまわり、三嶋大社に鹿を見に行くというコースです。

三島は湧水が有名な街で、富士山系の水が豊かに流れています。佐野美術館の近くまで続いている源兵衛川は、川の中に飛び石が続いていて、川の音を間近に聞きながら歩けるんです！ 　緑も多く、絶え間なく流れる水の音にとっても癒やされる……。柵がないので水との距離が近く、小さい子は念のためお着替え持参で！　夏は川の浅いところで夢中になって遊ぶ子どもも多いそう。
 

川の途中、広瀬橋前でぜひ寄ってほしいのが、駄菓子とコーヒーの『せせらぎ』。大人はちょっとひと休み、子どもはちょっとお楽しみ。かき氷や猫形もなか「もにゃか」も販売してます。
 
◆せせらぎ　https://www.dagashicafe.com/

さらに、電車好きの子どもが大喜びするスポットも。川のすぐ近くを、伊豆箱根鉄道が通ります。街中に電車スポットがいくつかあって、ガタンゴトンという音がすぐ近くで聞こえます。線路の下にもぐれるトンネルもあるので探してみてくださいね。

いよいよ次は、大好きな絵本の世界へ

さて、川の道を抜けて、佐野美術館へ。刀剣などの展示もありますが、絵本にまつわる展覧会が多い美術館です。この日は絵本作家・画家のヒグチユウコさんの展覧会をやっていました。展覧会は2019年12月22日までですが、2020年夏には、あべ弘士さんの絵本原画展も開催予定だそう。「ヒグチユウコ展 CIRCUS」では、ヒグチさんの細やかで自由でかわいい原画の数々が並んでいました。この独特の世界観がたまらない！　階段では、絵本に出てきたギュスターヴくんなど、作品キャラクターと写真を撮ることもできます。
 
◆佐野美術館　https://www.sanobi.or.jp/

美術館の後は、絵本作家さんたちのお店へ。えがしらみちこさんの絵本店「えほんやさん」と、絵本『おまえうまそうだな』などで有名な宮西達也さんのギャラリー「TATSU’S GALLERY」は、お隣り同士。

「えほんやさん」には抱きしめたくなるような優しい絵本がたくさん並び、親子でリラックスできる場所になっています。えがしらさんのオリジナルグッズもあって、素敵なエコバックやレターセットもおすすめ。読み聞かせやワークショップなども開催しています。
「TATSU’S GALLERY」は宮西さんが不定期であけているので、この日はあいにくお休み。開店日はときどき下記のfacebookでお知らせしてくださるので、チェックしてみてくださいね。
◆絵本専門店　えほんやさん　https://tenkiame.com/ehonyasan/
◆TATSU’S GALLERY　https://www.facebook.com/TATSUSGALLERY/

三島は食べ物屋さんにも困りません。スタンプラリーでは、元保育士さんのユキさんが体に優しいご飯を作ってくれる「リトルノ」、無農薬野菜と天然だしで手作りするお惣菜がおいしい「Delicieux（デリシュー）」、手作り指輪工房の１階がカフェになっている「amahoshi」など、飲食店も紹介されていました。それと、三島は鰻が有名。あちこちに鰻屋さんがあります。行ってみたいところばかりで、迷っちゃいますね。

さて、日も暮れてきたので、最後は三嶋大社へとお参りします。樹齢1200年を超えるキンモクセイがあり、春は桜が美しい神社。大正時代に春日大社より譲り受けた鹿に会える「神鹿園（しんろくえん）」もあります。鹿せんべいが売っているので、柵ごしにエサをあげるのも楽しいです。

◆三嶋大社　http://mishimataisha.or.jp/

今回の「えほんの街みしま　スタンプラリー2019」では、指定の店に行ってスタンプを４つ集めると、オリジナル一筆箋がもらえます。絵本好きにはとても嬉しい３柄です。「えほんの街みしまスタンプラリー2019」（～12/22）については、えほんやさんのホームページをご覧ください。こちらで地図やお店の紹介もしています。
http://tenkiame.com/ehonyasan/?p=1347
スタンプラリーが終わっても、三島は1日親子で楽しめる街。何度でも足を運んで、隠れたお店を発掘してみてくださいね。

取材＝日下淳子（編集ライター・元保育士）