2026年3月6日

Kodomoe2026年4月号「夢眠ねむの絵本作家に会いたい」 tupera tupera編 わが子の成長が絵本作りのヒントになっていたのかも。夢眠ねむさんがtupera tuperaのおふたりと対談。【夢眠ねむの絵本作家に会いたい!・7】

夢眠ねむさんがtupera tuperaのおふたりと対談。【夢眠ねむの絵本作家に会いたい!・7】の2枚目

ふたりで作るからできること

夢眠 そうそう、ひとりでなくふたりで作っているからいいこと、みたいな点はありますか? 

亀山 どっちかが調子が悪いときにも、仕事が止まらないことですね。複数の仕事がずっと同時進行で動いてる。どっちかが出張行ってるときも、どっちかが手を動かす。あとアイディアの段階で、自分が「いいな」と思ったことを相手に投げると、すごい変化して返ってきて、面白くなったりするんです。

中川 うまくいくときは、ですけど(笑)。この重ね合いで一応、高めることができる。

亀山 アイディアを一回自分から切り離すって、大事なことで。そこで敦子の反応とかを見て、「あ、こうやった方が面白いな」ってなってくるんで、その点はやっぱりいいと思うんですよ。ものづくりって、みんなチームワークでやってるじゃないですか。絵本だったら作家だけでなく編集者とデザイナーもいるし、舞台だったらもっと複数の人関わってくるので。ふたりで作っているというよりは、ふたりプラスα、いろんな人たちで作ってるっていう、そういう気持ちでいます。
まあ、なにかと便利ですよ。

中川 そう。制作に関しては「便利」って感じ(笑)。

夢眠 いいなあ、それ。いいなあ。

中川 同じ作家同士で話したりすると、「すごい仕事量だね」と言われたりもするけれど、「ま、2だからね」みたいな。

夢眠 でも多分、できる人×2だから多く見える。ふたりでなんか6倍ぐらいやってる、みたいなイメージ。

中川 ふたりで両方できる部分プラス、一応、お互い得意分野が分かれているというのもあるのかな。

亀山 ま、得意不得意もあるしね。顔を作るのは僕、とか。構成や色合わせを考えたりするのは、敦子だったりとか。

中川 空間とかの仕事も、私の方がやっぱり好きなので。

夢眠 じゃあ一個お仕事きたら、「じゃあ今回は俺やるわ」みたいになるんですか。

中川 ちょっとだけ比重が違う感じかな。

夢眠 6:4、7:3、みたいな。

亀山 先方との電話のやりとりをどっちがしてるか、とか。それも仕事によって違う。

中川 あるある。

夢眠 「じゃあ、電話変わりま~す」みたいなのもあるんですね。

亀山 「俺に言われても」みたいな(笑)。

夢眠 アハハハハ。

「tupera tupera」へのこだわり

亀山 いや、何かといいですよ、ユニット。まあでも自分達が始めた当時、同じスタイルの人があまりいなかったんでね。100%ORANGEさんぐらいかな。「ねずみくん」シリーズ(ポプラ社)のなかえよしをさんと上野紀子さんとか、絵と文を分けて分担、という方達はいたんですけど。

夢眠 どっちもふたりがやっている、みたいなスタイルは、あまりなかった。

中川 でも、最近ははらぺこめがねさんとか、増えてきていますね。

亀山 「tupera tupera」みたいに変わった名前っていう人もあまりいなかったから、結構困ったかな。最初の頃は外国の絵本の棚に置かれたりとか。

中川 この「tupera tupera」の表記にはこだわってるんですよ、いつも。大文字でなく小文字で、間の空きは半角で、とか。「カタカナじゃないんで」みたいな(笑)。

亀山 でも、名前がよくわかんないから、いろいろな仕事ができてるのかな。

夢眠 「何者なんだ?」って気になります。いろんなところで見るけど、みたいな。

亀山 途中から割り切りました。これでいいや、と思って。

中川 そう、どんどん割り切れてきた。最初から「ふたりでずっとやっていくぞ」で始まったわけではないので。なんか、「俺が俺が」みたいな、お互い自分がもうちょっと前に出たいみたいなところも、やっぱりあったりして(笑)。若い頃は今よりとがっていたんで、ぶつかり合いももちろんあったんですけども。そういうのもだんだん……。

夢眠 もうケンカはしないですか。

中川 ケンカはするけどね、もっとくだらない話で。

亀山 うん、制作のことではあまりないですね。

夢眠 普通に日常の方がケンカする。

亀山 日常も、でももう疲れてきて。

夢眠 体力がね。怒ると、体力使いますもんね。

亀山 ねむさんは若いからあれやけど、歳を重ねてきたら、もう無理ですよ(笑)。

夢眠ねむ
ゆめみねむ/2019年、下北沢に予約制の書店「夢眠書店」をオープン。U-NEXT kids「ねむるま えほん」の企画監修・選書を担当。著書に『本の本』(新潮社)『夢眠書店の絵本棚』(ソウ・スウィート・パブリッシング)など。一児の母。

Web:https://yumemibooks.com/
X:@yumeminemu
Instagram:@yumemibooks

夢眠ねむさんがtupera tuperaのおふたりと対談。【夢眠ねむの絵本作家に会いたい!・7】

tupera tupera
つぺらつぺら/亀山達矢(左)と中川敦子(中央)によるユニット。絵本やイラスト、工作、ワークショップ、舞台芸術、アニメーションなど多分野で幅広く活動。絵本に『うんこしりとり』『おならしりとり』(白泉社)、『パンダせんとう』(絵本館)など。

Web:https://tupera-tupera.com/
X:@tuperatupera(リンク)
Instagram:@kameyamatatsuya_tuperatupera @tupera_nakagawa

撮影/山田薫 ヘアメイク/光野ひとみ 編集協力/原陽子

12
シェア
ツイート
ブックマーク
トピックス

ページトップへ