2026年3月21日

ごはんと味噌汁があればいい。子どもはそれで、不平を言わない。むしろ気にするのは「お母さんの機嫌」がいいかどうか【タベコト in Berlin・120】

 ベルリン在住で6人の子どものお母さん。モデルとして活躍する傍ら「台所から子育て、暮らしを豊かに」をコンセプトに、オンライン講座とウェブサイトを主宰している日登美さんによる、「食」からはじまるエッセイです。

食育で育つもの

我が家ではすでに上の4人の子どもたちは成人していますが、とにかく私がやってきたことといえば食事を大事にしてきたことくらいです。

といっても、素晴らしい献立のご馳走を毎日作ってきました! というようなことでは全然なく(笑)、むしろ質素な食事だけどなるべく家で手作りして食べるようにしていました。豪華なものをいつも作らなくていいと思えば、子どものいる家庭では外食するより家で食べる方が楽だったりもします。ごはんと味噌汁があればいい、毎食炊き立てのごはんでなくても、チャーハンや雑炊、お粥にしてしまえば温かいごはんが食べられるので、無理して3食ごはんを炊く必要もありません。

基本はごはんと味噌汁でいい、簡単なものを子どもと一緒に作る。それがおうちごはんを無理なく続けるコツ!

我が家には電子レンジも電気炊飯器もないけれど、それでもそういうふうに「あるもので」やりくりすることが日常になってしまえば子どもは不平も言わないものです。これじゃかわいそうよね? なんて思っているのは大人だけで、子どもはそんなこと結構気にしていません。特に幼い子どもほど、ごはんの見かけよりお母さんの機嫌がいいかが気になっているもんです。

夫も素食に慣れさせる。とは言えドイツ人からしたらごはんに味噌汁、漬物なんてあったらご馳走なんですけど(笑)

そんなわけでうちはシンプルな食事を紡いできただけ。今じゃいつでもご馳走が食べられる世の中だけど、ラクだし、健康的だし、もっと日常のレベルを質素にしたらいいんじゃない? って思います。

なんなら食べる魚も切り身でなくカマなど捨てそうな部分を食べる。意外とその方が栄養価も高いんです

そして何より、食育で育ったのは実は「優しいこころ」。食事を作る、食べる、片付ける。おうちで一緒にやる。

お母さんが1人で頑張るんじゃなくて、一緒にやるんです。自分も作ったことがあると、作っている人の気持ちがわかります。ごはんを残されたらどんな気持ちがするか。食べた後片付けてくれたらどんなに助かるか。そういうことを一緒にやるうちに、人の気持ちを理解する子どもに育つ。そういうところがあったように思います。

食育はお母さんが頑張らない。一緒に作る、子どもにまかせる。気づいたらみんな美味しいものを作ってくれる子になってた。

なにも我が子がそういうすばらいし人間です! というわけではありません。ただ食事ってつくづく人の心を繋ぐのだなぁと思うのです。そういう日常があるとないとでは何かが違ってくる。だからこそ、頑張らない毎日の食卓を作りましょう。無理したら嫌になってしまうし、我慢してもつまらないから。だからやっぱりごはんと味噌汁でいいんです。そういう普通を紡ぐことがひいては本当の喜びや優しさにつながっていくように感じています。

日登美/ひとみ
3男3女6児の母。10代よりファッションモデルとして雑誌、広告等で活躍。その後自身の子育てから学んだ、シュタイナー教育、マクロビオティック、ヨガなどを取り入れた自然な暮らしと子育てを提案した書籍、レシピ本など多数出版。現在はモデルとして活躍する傍ら、オーガニック、ナチュラル、ヘルシーをモットーに、食、暮らしと子育てのワークショップ、オンライン講座などを行う。 

台所から子育て、暮らしを豊かに。「Mitte(ミッテ)
instagram / @hitomihigashi_b
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