納豆と味噌汁は、ごちそうなんだからね!【日登美のタベコト in Berlin・2】
ベルリン在住で6人のお母さん。モデルとして活躍する傍ら「台所から子育て、暮らしを豊かに」をコンセプトに、オンライン講座とウェブサイトを主催している日登美さんによる、「食」からはじまるエッセイ、第2回です。
超普通!? ドイツでは豪華な日本食
ドイツのひいおじいちゃんたちが、とうとうコロナ予防接種を完了したので、実に1年半ぶりに家族で会いに行きました!
ひゃっほう! こんなに家族の時間が素敵だなんて気がつかなかったなぁ。けれど、私はお仕事があって一足お先にベルリンに一人で戻っておりました。子どもたちはすっかりドイツ家族を満喫。つまり食卓がすっかりドイツ化した1週間。
我が家は子どもたちがみんなご飯党で、なんならドイツ人の夫もご飯党で、実はドイツに住んでいるのにあんまりパンは食べないんです。毎日必ずご飯を炊いているという。自家製味噌に、梅干しもどきの杏漬け、納豆も作って食べているという、なんか台所が無茶苦茶日本です。一瞬日本かなって本気で思うときもある(笑)。
それがすっかりこの1週間は、朝はトーストにジャム、昼はパスタ、夜もパンにチーズとサラミ、みたいな生活になった子どもたち。それはそれでいいのだけど、やっぱりそろそろご飯が恋しくなる頃だろうと、帰ってくる日にはご飯と味噌汁、コロッケまで作ってスタンバイ。
コロッケって意外と手間暇かかるよね、大人数だと結構効率の悪い食べ物だよね、なんて思いながらも、今日は納豆も作っておいて大盤振る舞い!(納豆はベルリンでは貴重品、買えば高いし作ってもすぐなくなるし……)。ちなみにうちの納豆には必ず、ネギ、粒マスタード、梅干しが入っていてその名も「セバ納豆(あまりにもこの納豆好きの夫の名前から命名)」と呼ばれています。
「さぁ! 今日は納豆もあるよ! 味噌汁に豆腐も入っているよ! どんどんお食べ!」と言ったときの感動が伝わりますでしょうか(笑)。「いぇーい! セバ納豆!!」 こうして文字にすると、ちょーふつうだなぁ……。でもね、自家製味噌に、自家製納豆、と自分に言い聞かせ。これでいいのだ、ご馳走だ。
というわけで、ドイツでは、ご飯を炊いて、納豆と味噌汁が出てきたら拍手喝采なのだから、皆さん、日々の食卓にぶーぶー言われたら「ドイツでは納豆と味噌汁でてきたらご馳走なんだからね!」 と子どもたちに言っちゃってください。
日登美/ひとみ
3男3女6児の母。10代よりファッションモデルとして雑誌、広告等で活躍。その後自身の子育てから学んだ、シュタイナー教育、マクロビオティック、ヨガなどを取り入れた自然な暮らしと子育てを提案した書籍、レシピ本など多数出版。現在はモデルとして活躍する傍ら、オーガニック、ナチュラル、ヘルシーをモットーに、食、暮らしと子育てのワークショップ、オンライン講座などを行う。
台所から子育て、暮らしを豊かに。「Mitte(ミッテ)」
instagram / @hitomihigashi_b
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