ガラス瓶を持参。ドイツの包装なしの店に潜入!【教えて!世界の子育て~ドイツ~】
海外ではどんな子育てをしているの? 日本から離れて子育てをするママたちに、海外でのようすを教えてもらう「教えて! 世界の子育て」。
場所や文化が違うと、子育ては違うのでしょうか。日本での子育てや生活と同じこと、違うこと。各国からリアルな声を伝えてもらいます。
ドイツのスーパーマーケットやマルクト(市場)へのお買い物のようすを伝えてくれた中原さんが、今回は、気になっていたという素敵なお店に買い物へ。一緒に行ったお子さんのリンゼちゃんもとても楽しそう♪ ガラス瓶や筒がたくさん並ぶ今回のお店は、いったい何屋さんでしょうか♪
わぁドイツっぽい!
面白いお店みーつけた
私の住む小さな街の一角に、なんだか面白そうなお店があるのには気付いていました。
外のベンチでくつろぐ人、ガラスの筒がずらりと並ぶ店内でお買い物をしているらしきカゴを下げた人、キッズスペースで遊ぶ子どもたち、レジで談笑する店員さん、お店の中ではブランコをこいでる大人。
え! ブランコをこいでる大人!?……筒屋? ブランコ屋? 一体なんの店? ということで娘のリンゼを連れて行ってきました。
お買い物編第2弾。ちょっと長いけど、のんびりお付き合い下さいませ〜♪
いざ入店!
気になるその正体は!?
入り口を通ってすぐに、デジタルスケールとその横に並べられた空の小ぶりなガラス瓶たちが目に入ってきます。
その横に穀物やミューズリーが入った、大きなガラスの筒。これ、外からも見えてたやつだ! 木や金属製の取っ手がついています。穀物屋さんなのかな?
「チョコレートのミューズリーだ〜! 取っ手をひねったら出てくるのかなー」と手を伸ばす5歳児。「わ、わ、待って待って、おかあさんもどうすればいいのか分かんないの」
うーん。これらを買うことはできそうなのですが、はて、どうやって買ったら良いのでしょう。
中原「すみません、ちょっとよく分かんないで来たんですけど、どうやって買ったら良いんですか?」
店員さん「ハイハーイ。まずは、そこのガラス瓶の重さを量ってください。グラム数をマーカーで瓶に直接書いてから中に好きなものを入れて、レジまで持ってきてください。レジで容器の重さを引いて会計します。瓶は新しいのがよければ買っても良いですし、他のお客さんが持ってきてくれた無料のもの(ジャムやピクルスの瓶で大きさも色もバラバラ。お店で洗浄してから提供してくれているようです)を使ってもいいですよー」
リンゼ「ガラス瓶でお買い物だって! きれいだね。どれにする?」
中原「面白いねー。リンゼ、瓶1個選んで量ってよ。落とさないようにね」
リンゼ「量ったよー。重さも書いた!」
中原「よしよし。ほかにどんなものがあるか順番に見てってみようよ」
いろんな味のミューズリーに、さまざまな穀物。ナッツ、ドライフルーツ、香辛料、調味料……。私のお買い物スイッチが入っているせいか、ガラスのキャニスターに入っているだけで、ただの砂糖がキラキラと輝いて見えます。
リンゼはというとカラフルなグミやチョコレートのガラス瓶の前で目を輝かせたまま釘付けに……。良いよ良いよ! おかあさんのお財布の紐、今日はゆるゆるだよ!
棚の中にきっちりと並んだ、ずんぐりと丸い金属のサーバーにはOlivenöl(オリーブオイル)、Rapsöl(ナタネ油)、Apfeleßig(リンゴ酢)、Walnußöl(くるみ油)、Balsamicoeßig(バルサミコ酢)、など書いてあります。醤油はあるかな? と見たけどやっぱないかー。
おおっ、私の好きなブラシ、Redeckerレデッカーがたくさん置いてある~♪ その横にででーんと置いてある大きなブリキのバケツは重曹と食洗機用粉洗剤ね。
壁から蛇口!?
エコな色々が揃う店
中原「あ! これ、隣町の石けん工房が作ってるシャンプーバー(固形のシャンプー。シャンプー石けんとも言われます)じゃん! いつも取り寄せてたの。ここに買いに来られるの、助かるなあ」
数年前からドイツにじわじわと来ていたシャンプーバーの人気が今年とうとう大波に。ドイツのシャンプーメーカーはこぞって固形シャンプーを作り販売し始めました。
日本でもシャンプー石けん、シャンプーバーが出始めているそうなので、その使い心地が気になるところ。
そのほかにも竹製の歯ブラシ、麻の食器洗い、植物素材やガラスでできたストロー、ナチュラルコスメ、自分でコスメを作るためのエッセンシャルオイルの小瓶や蜜蝋のチップ。ここは脱プラスチックのお店なのかな?
見たことないものばっかり! もはや気分は探検。さらに行くと、お、奥の……壁から蛇口が生えている!
中原「これはもしや……」
店員さん「ふふふー。それは色んな液体洗剤でーす」
リンゼ「うふふ~じゃぐち生えてる~。リンゼ自分で入れたい!」
中原「このお店は、どういったお店なんですか?」
奥から出てきた店長さん「私のお店はUnverpacktladenウンファパックトラーデン、包装なしの店なんですよー!」
なるほどー! だから全部バラ売り、量り売りなんですね。でもまさか液体までとは、徹底してる。包装なしだからガラス瓶が必要なんですね。
ちょっと詳しく聞いてみました。
どこを見てもワクワクするような商品が揃う店内。
次回は、中原さんが、店長さんにインタビュー! お店が開かれるきっかけやエコな国ドイツについてなど、気になるさまざまなことを聞いてくれました。店内にブランコがある理由も判明しますよ! お楽しみに♪
中原さん
結婚を機に夫の故郷ドイツに来て9年目。趣味はレストラン巡り、庭いじり、手芸などなど。掃除と片付けも趣味になったらいいのになあ……といつも思っています。5歳と3歳の娘たちがいます。#中原ドイツ子育て Instagram @s_vn