2023年7月7日

秒で楽しむ動画の時代だからこそ、本に夢中で日が暮れた!っていう経験が大切。だいすけお兄さんが、「ヨンデミー」創業者・笹沼颯太さんと対談。【だいすけお兄さんのパパシュギョー!・15】

だいすけお兄さんが、パパやママの代わりにさまざまなジャンルの専門家からお話を聞く「だいすけお兄さんのパパシュギョー!」。
第15回は、親子がおうちでできる読書の習いごと「ヨンデミーオンライン」を、東大在学中に開発した笹沼颯太さんがゲストに登場。子どもが読書好きになるコツと、そのための大人側の心構えについて、だいすけさんにレクチャーしてもらいました。本誌だけでは伝えきれなかったお話を、webでご紹介します!

大学の仲間と、児童書コーナーに通い詰め!

だいすけお兄さん(以下だいすけ) 笹沼さん、「ヨンデミー」を立ち上げるにあたって、最初に絵本や児童書をたくさん読まれたんですよね。

笹沼さん(以下笹沼) そうです。創業当時は、1~2か月で500冊くらい読みました。
大学2年生の3人で「ヨンデミー」を立ち上げたんですが、ひたすら図書館に通って、貸出が1人20冊までだから毎回60冊ずつ借りてきて読んで。

だいすけ すごいですね、大学生3人が、急に図書館の児童書コーナーに現れて。

笹沼 子どもでも親でもない大人が、もうめちゃめちゃ通って、っていう(笑)。
でも、子どもに本好きになってほしいときに、子どもに「読ませる」じゃなくて、子どもが「読みたい」になる必要があるわけじゃないですか。それって、「本って楽しい」って思わないと無理ですよね。
そう思うのって、やっぱりお気に入りの一冊と出会えるかどうか、それがまず最初のキーになると思ったので、「どういう本がその子にとってお気に入りの一冊になるのか?」をちゃんと研究しないと、と思って。

だいすけ なるほどねえ。

秒で楽しむ動画の時代だからこそ、本に夢中で日が暮れた!っていう経験が大切。だいすけお兄さんが、笹沼颯太さんと対談。【だいすけお兄さんのパパシュギョー!・15】の画像1

すぐに読める短い本ばかりが増えている

だいすけ それだけの本を読んでみて、何か感想ってありましたか?

笹沼 そうですね、「短い本ばかりだな」って思いました、最近の本は。
今は動画時代で、15秒とか30秒とかでパッて楽しめるものにフォーカスが当たってるので、本もどんどん短いものばかりになっている。
でも、ある程度長い本を読み切った達成感、本に没頭する経験ってすごい大事だと思うんです。
本に夢中になって気づいたら日が暮れてましたとか、話しかけられても気づきませんでしたとか、そういう体験って、短い本だとなかなか得られないんですよね。
今は小さい頃から動画主体で、それこそ読み聞かせもYouTubeで見ていたりする。本よりもスマホの方が子どもの手に近いんですよ。でも、立ち上げたらもう10秒で楽しくなるって考えたら、そりゃあ子どもの手は伸びますよね。

だいすけ ねえ。気づいたらもうずっと動画を見ていたり。
でもやっぱり本を読む大切さを、子育て中の皆さんが感じられている。

笹沼 そう、逆にそういう時代だからこそ大切なこともあって。
動画ってまず、受動的ですよね。視覚的な情報もあって、なんとなく聞いてわかったつもりになる。
でも、会話って視覚的な情報はなくて、どちらかと言うと本に近いんですよね。

だいすけ なるほど。

笹沼 そして、大人になってコミュニケーションスキルで必要とされるのは、やっぱり言葉なんですよね。
動画がメインの時代だからこそ、言葉の力をつけるために、読書がどんどん大事になってくると思います。
たとえばジーンズを見たときに、その色が「青」なのか「紺」なのか「ターコイズブルー」なのか、言葉を知らなかったら選択肢は「青」しかない。となると、それ以上考えが深まらないですよね。
言葉をたくさん知っているからこそ、深く考えられる。
そうした言葉の大切さは変わらないのに、読書から離れていく子どもはどんどん増えている。

だいすけ そこをどう埋めていくのか、っていうことですよね。
みんな「本って大事だよね」とわかっていても、どうすればいいかがわからないから、そこから先が深まっていかない。

笹沼 おっしゃる通りです。

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