2022年7月7日

コロナ禍で気づいた。「植物が好き!」を共通項に、世代を超えて人とつながれる。植物観察家・鈴木純さんとだいすけお兄さんが対談。 【だいすけお兄さんのパパシュギョー!・9】

コロナ禍で気づいた。自然も音楽も、世代を超えて人と人をつないでくれるもの。植物観察家・鈴木純さんとだいすけお兄さんが対談。 【だいすけお兄さんのパパシュギョー!・9】の画像2

童謡には、自然や四季がモチーフのものが多い

鈴木 だいすけさんと言えば、歌ですが、子どもの歌も昔から変わらないものが多いじゃないですか。うちの親も知ってる、みたいな。やっぱり音楽も、植物の話と同じで、ちゃんと世代をつなぐもの、特別な、大事なものだなと思うんです。

だいすけ そうなんですよね。「おかあさんといっしょ」がもう60年以上続いてる番組で。昔からある童謡だと、「あ、これじいじ、ばあばのときの歌だよ」「お父さんもお母さんも、子どものとき、これ聴いてたな」って、世代を超えてみんなが知ってる。そんなふうにつながれるって、なかなかないなと思っていて。
 日本の歌って、四季の風景や空気が感じられるものが多くて、僕も童謡を歌うときはその季節の情景を見て、自分の心の中に思い浮かべたら伝わるんじゃないかなあと、実際に見に行ったりしたんですよね。
 たとえば「紅葉(もみじ)」に、「♪秋の夕日に照る山紅葉~」って歌詞がありますけど、「秋の夕日に照らされた紅葉って、どんな紅葉なんだろう?」って。実際に山の中で紅葉を見て、山あいから差し込んできた夕焼けに、紅葉がオレンジがかった赤に見えた、「あの風景を思い浮かべながら歌ってみよう」って。
 そうすると、自分が心にイメージしたもので、音楽というのが何色にも変えられるんです。

鈴木 へえ~っ。面白い。

だいすけ どんな景色が見えるのかは、受け取る人それぞれの解釈でいいんですけど。届ける側がどういうものを見て、どう感じたものを歌にしているのかが、リアルになればなるほど、色合いが鮮やかになってくるのかな、って僕は思ってるんです。だから本当に、植物や自然から得られるものってすごく大きいなと。

鈴木 ああ、いいですねえ。子どもの歌って、自然をモチーフにしたものがやっぱり多いですよね。

だいすけ そうなんですよ。やっぱり日本人にとって四季ってすごく大切で近しいもの。それを一番感じられるのが、自然の風物なのかなあと。
 前に、「病気を防ぐには、自然に触れることがすごく大事」と聞いたことがあって。確かに実際に自然に触れてみると、安心したり、自然の中で目を閉じて耳を澄ましてみると、いろんな音が聞こえてくる。そうした体験をしたときに、自分の中ですごくすっきりしたんです。
 自然に触れることで、大人でこれだけよい体験を得られるんだから、こうした機会を子どものうちから得られれば、すごくいいんじゃないのかなって。
 鈴木さんの植物観察会は、それをまさに体現されていると思うんですよね。

コロナ禍で気づいた。自然も音楽も、世代を超えて人と人をつないでくれるもの。植物観察家・鈴木純さんとだいすけお兄さんが対談。 【だいすけお兄さんのパパシュギョー!・9】の画像3

プロフィール

コロナ禍で気づいた。自然も音楽も、世代を超えて人と人をつないでくれるもの。植物観察家・鈴木純さんとだいすけお兄さんが対談。 【だいすけお兄さんのパパシュギョー!・9】の画像4横山だいすけ
よこやまだいすけ/NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」の歌のお兄さんを2017年3月まで最長9年務める。「子どもに良質の音楽を届けたい」という目標のもと、舞台、ラジオ、TVなど幅広く活躍。NHK Eテレ「すイエんサー」(毎週日曜17:25~17:50)、メ~テレ(名古屋テレビ)「ドデスカ!」(月~金曜6:00~8:00)木曜コメンテーター他、出演多数。YouTubeチャンネル「横山だいすけチャンネル」も配信中。
ミュージカル「BE MORE CHILL」スクイップ役で出演!
東京:新国立劇場 中劇場 7月25日(月)~8月10日(水)
その後、福岡、大阪でも順次上演。詳細はWEBで。
Web:yokoyamadaisuke.com/
Blog:ameblo.jp/daisuke-yokoyama/
Twitter:@daisuke_minna
Instagram:@daisuke_youtube

コロナ禍で気づいた。自然も音楽も、世代を超えて人と人をつないでくれるもの。植物観察家・鈴木純さんとだいすけお兄さんが対談。 【だいすけお兄さんのパパシュギョー!・9】の画像5鈴木 純
すずきじゅん/植物観察家、植物生態写真家。東京農業大学で造園学を学び、青年海外協力隊として中国で砂漠緑化活動に従事。2018年、フリーの植物ガイドとして独立。3歳女の子パパ。
著書に『そんなふうに生きていたのね まちの植物のせかい』、『種から種へ 命つながるお野菜の一生』(ともに雷鳥社)
監修書に『はるなつあきふゆのたからさがし』(矢原由布子/作・絵 アノニマ・スタジオ)
Twitter:twitter.com/suzuki_junjun
Web: beyond-ecophobia.com/

インフォメーション

前回のゲスト・髙橋ゆきさんとの対談は、こちらから。
また、kodomoe8月号では、「植物観察の最初の一歩、手ほどきお願いします!」というテーマで、だいすけお兄さんと鈴木さんの対談を掲載しています。

これまでの「だいすけお兄さんのパパシュギョー!」一覧を見る。 

インタビュー/原 陽子 撮影/大森忠明 スタイリング/吉岡ちさと(だいすけさん) ヘアメイク/安藤千浪(だいすけさん)

12
シェア
ツイート
ブックマーク
トピックス

ページトップへ