【絵本と散歩】宇宙と森と絵本がいっぱい! 大正時代のおうちに遊びに行こう「三鷹市星と森と絵本の家(東京・三鷹市)」
2019年12月25日

【絵本と散歩】宇宙と森と絵本がいっぱい! 大正時代のおうちに遊びに行こう「三鷹市星と森と絵本の家(東京・三鷹市)」

天文学の研究施設である三鷹の国立天文台。その敷地内に、「星と森と絵本の家」という絵本の展示施設があるのをご存じですか? 畳と縁がわとお庭のある昔のおうちで、絵本を読んだり、昔遊びを楽しんだりできます。特に宇宙や自然の本がたくさんあり、親子でのんびりできる憩いの場となっています。

遊び心いっぱいのおうちを楽しもう!

「星と森と絵本の家」では、星や森、家、ひと・くらしなどの独自の分類で絵本が展示されています。それだけでなく、そこかしこに子どもが「あっ」と気づくような遊びのしかけがあって、それを見つけるのが楽しいんです。

入り口を入ると、入館の印に一人ひとつ、木のチップを板にかけていきます。これが子どもたちにとっては、最初に出合う楽しみのひとつになっているようです。
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管理棟を抜けると、靴を脱いで、大正時代の建物を保存活用した旧1号官舎に入れます。この建物は、昔、天文台の職員さんの官舎だったものを保存活用しています。なんとここのガラスや雨戸には100年前から使われているものもあるそうです。広い畳の部屋からは庭が望め、ここでゆったりと絵本を読むことができます。そうっと古いタンスをあけると、昔の遊び道具が入っていて、実際に遊べるんですよ。
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子どもの好奇心をはぐくむ絵本に出会える場所

奥の間には、たくさんの絵本が並ぶ読書室、絵本を通じて天文への興味を広げる絵本展示室などがあります。ところどころに絵本の一場面を再現した模型があったり、子どもたちがお庭で発見したことをまとめた「はっけんノート」が展示してあったり、行きどまりに見える扉を開けると、望遠鏡が展示してあったりするのも楽しいです。
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絵本の分類もとってもおもしろい。ここは作者別や五十音順に並べるのではなく、「あのほしなあに?」「きょうりゅう」「どうぶつのごちそう」「ふしぎなことがおきる森」など、独自のテーマ別に絵本が分類されています。「たねのおはなし」には植物の種子の図鑑もあれば、佐々木マキさんの『ぶたのたね』という物語もあって、大人も思わず手に取りたくなる本がいっぱい! 月ごとに入れ替わるコーナー展示では、「もしかして どろぼう?」というテーマで、『すてきな三にんぐみ』『どろぼうがっこう』から『ちがうねん』『ノラネコぐんだん おすしやさん』まで、いろんな形のどろぼうの物語が読めるようになっていました。

また、手作りのおままごとセットが並ぶおもちゃ室や、授乳室まで用意されており、小さい子ども用のトイレもあるので安心。食堂はありませんが、管理棟に飲食のできるテーブルが少しあって、電子レンジで持ち込んだお弁当の温めをお願いすることもできました。
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おもちゃ室(左)と授乳室(右)

広いお庭では、竹馬や輪回しなどの昔あそびが体験でき、子どもたちも大満足。ときどき、木工遊びができるイベントや、絵本の読み聞かせ、紙芝居などもしています。
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本当に毎日でも通いたくなるような、素敵な施設。絵本との出会いやさまざまな体験を通して、子どもたちの知的好奇心や感受性をはぐくみ、宇宙や自然、芸術文化に親しむ場となることを目的としているそうです。子どもだけでなく、大人ものんびりした気持ちになれる絵本のおうち。天文台の豊かな自然に触れながら、お散歩してみてくださいね。

◆三鷹市 星と森と絵本の家
三鷹市大沢2-21-3 国立天文台内
電話:0422-39-3401
開館:10:00~17:00
入場:無料
休館日:火曜日、年末年始(その他メンテナンス休館あり)
https://www.city.mitaka.lg.jp/ehon/
※国立天文台を見学される方は、別途受付が必要です。

取材=日下淳子(編集ライター・元保育士)

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