2019年3月23日

連載【第40回】今日の絵本だより『ようちえんにいくんだもん』

シェア
ツイート
ブックマーク

kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『ようちえんにいくんだもん』
角野栄子/文 佐古百美/絵 文化出版局 本体1300円+税

3さいのお誕生日を迎えたマリちゃんは、元気いっぱい。
もう、幼稚園に行く気満々です。
近所の幼稚園を見て、
「わー、いいな。
 あたし ここにいくの?」
ママは言います。
「マリちゃんと いっしょに
 これから きめるのよ」

マリちゃんのおうちの近くにあるのは、「つぼみようちえん」と「おおきなきのようちえん」。
それぞれの幼稚園からおあそびの会の招待状が届き、マリちゃんは、公園で仲良くなったユウトくんと一緒に参加してみます。
プールで遊んだり木のぼりをしたり、ふたりとも、とても楽しそう。
しばらくして、マリちゃんもユウトくんも、「おおきなきのようちえん」に行くことに決めました。
秋の面接、年が明けて入園準備、そしてついに入園式。
入園式の前の日、マリちゃんはおばあちゃんに電話をかけます。
「もしもし、おばあちゃん、
 あした にゅうえんしきよ」
宅配便のおじさんにも教えます。
「あしたから ようちえんに いくの」
お隣のおばあちゃんにも伝えます。
「あしたから ようちえんが はじまるの」

幼稚園に行くことが、全身で誇らしいマリちゃん。
とまらないワクワクは、まぶしいくらい。
実際にわが家ももうすぐ入園というママ、「うちの子は、マリちゃんみたいにしっかりしてない……」なんて、くらべなくっていいんですよ。
ページの中には、ママと離れられない子もいる、先生にだっこで泣いている子もいる。
それもあたりまえ。無理に笑わなくてもいいんです。
でも、親子でこの絵本を開いて、いつも前向きなマリちゃんの笑顔を見ていると、はじめての幼稚園への不安が、少し和らぐかもしれません。

作者は、「魔女の宅急便」シリーズでおなじみ、昨年国際アンデルセン賞・作家賞を受賞された角野栄子さん。
キュートなおでこにやわらかなほっぺ、愛らしいマリちゃんを描く画家は、kodomoe発の絵本『わらう』も好評の、佐古百美(さこももみ)さん。
新しい始まりへの希望に満ちた、幼稚園への期待がふくらむ一冊です。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

シェア
ツイート
ブックマーク
トピックス

ページトップへ