2018年10月2日

連載【第7回】今日の絵本だより『パパはわるものチャンピオン』

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kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。
こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。

『パパはわるものチャンピオン』
板橋雅弘/作 吉田尚令/絵 岩崎書店 本体1300円+税

ただ今全国で公開中の映画、「パパはわるものチャンピオン」。
(岩崎書店特設サイト http://www.iwasakishoten.co.jp/special/contents/papawaru/)
こちらの絵本と、シリーズ第1作目の『パパのしごとはわるものです』が、この映画の原作です。

『パパのしごとはわるものです』
板橋雅弘/作 吉田尚令/絵 岩崎書店 本体1300円+税

パパが一体何の仕事をしているのか、知らなかったぼく。
ある日、仕事に向かうパパの後をつけていくと、そこはプロレス会場。
パパの仕事はなんと、悪役レスラー・ゴキブリマスクだったのでした。
リングの上では、正義の味方ドラゴン・ジョージが熱戦の末にゴキブリマスクを倒し、観客のみんなは大喜び。

試合後、涙をこぼしながら
「パパは わるものだったんだね」
と聞くぼくに、パパは言います。

「パパは がんばって わるいことを しているんだ。わかるか?」

2作目の『パパはわるものチャンピオン』の舞台は、ドラゴン・ジョージとゴキブリマスクのタイトルマッチ。
ゴキブリマスクは反則技を駆使し、ついに必殺技・ホイホイドライバーでドラゴン・ジョージを倒します。
会場からは、猛烈なブーイング。
チャンピオンベルトを手にしたゴキブリマスクに、空き缶を投げつける人もいます。

パパがチャンピオンになって、うれしいけれど、みんなはあんなに怒っている。
複雑な顔のぼくに、試合を終えたパパは、胸を張って言います。

「パパは わるものの チャンピオンだ」
「だから、せいぎの みかたに かって、ゴミを なげられる。
それで いいんだ」

私はこのシリーズが大好きで、「小学校の読み聞かせ当番のときに読めたら」とも思うのですが、ずっと果たせずにいます。
ひとつには、何度読んでも、毎回泣けてしまうので。
もうひとつは、この絵本は、きっとお父さんの声で読んでもらう方がいいと思うので。
ちなみに、映画に主演の棚橋弘至さんは、小学校でこの絵本の読み聞かせを何度もされているそうです。
なんて贅沢、うらやましい!

プロレスに詳しくないママも、きっと胸が熱くなるはずの2作です。

 

選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。

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