大切なことほど、直接話して聞かせるだけでは伝わりにくいものです。そんなときにも、絵本はママの心強い味方。生きていく上で必要なことを、さらりと教えてくれます。今回は、学校や仕事をテーマにした絵本を紹介します。 （kodomoe2017年4月号掲載）
編集協力／加治佐志津

学校はこんなところ！

学校って楽しいの？　どんな一日を過ごすのかな？　勉強は難しい？　子どもたちの期待と不安に、絵本がやさしく応えてくれます。

5歳〜

小学校の教室をちょっと覗き見
『1ねん1くみの1にち』

川島敏生／写真
アリス館　本体1600円＋税
とある小学校の1年1組の教室を、定点カメラで観測。吹き出しで書かれた子どもたちの会話やつぶやきもリアルです。ランドセルの中身や1か月の給食など、気になるあれこれも。
「少し先のことを絵本で予習するって楽しいですね。」（ゴリちゃんさん／7歳男の子ママ）

遊びながら学校生活を疑似体験
『しょうがっこうへ いこう』

斉藤洋／作　田中六大／絵
講談社　本体1400円＋税
通学、朝礼、授業、給食、休み時間。小学校での一日を、迷路や間違い探し、絵探しなどの遊びの中で知ることができます。楽しみながら学校生活をシミュレーションしましょう。

6歳〜

子どもの背中を押してくれる詩の本
『教室はまちがうところだ』

蒔田晋治／作　長谷川知子／絵
子どもの未来社　本体1500円＋税
間違いをおそれちゃいけない。間違った者を笑っちゃいけない。みんなどしどし手をあげて、間違いながら伸びていけばいいんだ。緊張気味の子どもを勇気づける、力強いメッセージ。

仕事は大変？　楽しい？

将来、どんな仕事をしてみたい？　まだまだ先のことと言わずに、絵本を見ながら想像してみて。未来の選択肢がぐんと広がります。

3歳〜

素敵なお仕事、いろいろあるよ
『おおきくなったら なにになる？』

フランソワーズ／作　なかがわちひろ／訳
偕成社　本体1200円＋税
ねえねえ教えて。大きくなったら何になる？　船乗り、探検家、写真屋さんにお医者さん、それともケーキ屋さんかな？　子どもの未来への夢をふくらませる、やさしい問いかけ。
「将来のことを考えてみるきっかけに。絵がかわいいのも◎」（mayさん／7歳女の子ママ）

4歳〜

プライドを持って働く父の姿
『パパのしごとはわるものです』

板橋雅弘／作　吉田尚令／絵
岩崎書店　本体1300円＋税
仕事に出かけるパパのあとをこっそりつけていった僕は、正義の味方にやっつけられる悪役レスラーのパパを見てがっかり。でも……。父から息子に伝えておきたい、大切なこと。

6歳〜

徹底取材の上で描かれた職業図鑑
『しごとば』

鈴木のりたけ／作
ブロンズ新社　本体1700円＋税
美容師、新幹線運転士、自動車整備士、すし職人……細部まで臨場感たっぷりに描かれた、9つの職業の仕事場。使う道具や仕事の流れの解説もあって、子どもも大人も釘付けに。

※2018年2月19日の記事を再編しています。