ポイントは「共有しない!」コロナ禍で見直したい持ち出し品リスト
2020年10月6日

ポイントは「共有しない!」コロナ禍で見直したい持ち出し品リスト

新型コロナウイルスの流行を受けて、各家庭で準備しておきたい非常用のアイテムや持ち出し品をあらためて見直すこととをおすすめします! 子育て世代が揃えておきたい非常時の持ち出し品とは? アウトドア防災ガイドのあんどうりすさんにお聞きしました。

新型コロナウイルスの流行で
加えたい持ち出し品

ポイントは「共有しない!」コロナ禍で見直したい持ち出し品リストの画像1

ポイントは、「共用しないこと」。コロナ禍での持ち出し品に加えたいものをあんどうりすさんにお聞きしました。
他人とはもちろん、家族間であっても、それぞれ個人で使用できるアイテムを加えておきましょう!

手洗いセット

石けん、消毒薬など共用する可能性のあるものは全て家族の人数分を準備。ハンドソープは旅行用の小分けボトルに、固形石けんなら家族分に切り分けてファスナー付きのプラスチックバッグに小分けして入れておくことをおすすめします。

体温計

施設への避難は、入口で体温を測定することがあります。他人と体温計の共用を避けるため、また、体温計を貸し出す際の行列で密を避けるためにも各自で準備しておきましょう。

携帯スリッパ

土足厳禁の場所が多く、衛生面や感染防止のためにも携帯スリッパを家族の人数分、準備しておきたいですね。

筆記用具

避難所では、避難者の把握のためなどで書類を記入する場合があります。コロナ禍では、共用を避けたいため、ボールペンなどの筆記用具も準備アイテムに加えましょう。

携帯トイレ

排泄物からの感染には要注意です。避難所によってはまだまだ汚物の処理が整わないところもあります。また、人口の多い都市部などは、災害時のトイレは行列をなして密になります。非常用バッグだけではなく、日頃から、携帯トイレをバッグに入れておくこともおすすめです。

非常用アイテムは
子どもの成長に合わせて見直しを!

「実は、支援物資は避難所には余るほどたくさん届くのですが、自宅避難などの人には届きにくいと言われています。子どもがいる家庭は、周囲に迷惑をかけてしまうかも……などの理由から避難所に行かず自宅避難を選ぶ場合も多いので、日常から自宅での備蓄を意識しておくことが安心です」

非常用バッグの中身や家庭での備蓄品を特別に準備するのが大変な場合、おすすめは、災害にも生かせるものを日頃から使用すること。日常でも災害時にも役立つアイテムをお聞きします!

食料品・ミルクなど

「災害の種類や程度によって、コンビニエンスストアなどが災害後にすぐ営業する場合もあります。しかし、やはり数日分の家族の食料品は災害用に備蓄しておくことが必要でしょう。子どもは月齢により食べるものが変化するので、子どもが普段から食べるものを非常用として多めにそろえておくのも良いかもしれませんね。

ミルクを飲んでいる場合も、普段から使っているものを与えられるように準備しておきましょう。ライフラインのストップにより哺乳瓶を殺菌できないということが問題になりますが、そんなときのためにおすすめしたいのが“紙コップ”でミルクを与える方法です。

ポイントは「共有しない!」コロナ禍で見直したい持ち出し品リストの画像2

あんどうりすさんホームページより引用

赤ちゃんの下唇に紙コップを軽く触れさせるようにして、注ぎこまずに赤ちゃんが自分で飲めるように、普段から練習をしておくことをおすすめします。

非常時も日常とできるだけ変化なく、母乳の人は母乳を、ミルクの人はミルクを。どちらも普段からのものが継続できるようにしてくださいね」

防水バッグ

「アウトドアショップやダイビングショップなどで販売されている防水バッグは、頑丈でニオイや水が漏れないので、レジャーはもちろん災害時にもとても役立ちます。

サイズが豊富なため用途も広く、旅行やレジャーの際は着替えを入れたり、水害の際には携帯電話を入れて保護できるほか、空気を入れて浮き輪がわりにも。バケツがわりにして洗濯もできますし、給水用の水くみにも使用でき、万能です!」

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防水透湿素材の
レインコート

風雨をしのぐためのレインコートは、防水透湿素材がおススメです。
洋服などの生地に染み込む水圧をどのくらい耐えられるかを表す「耐水圧」は、一般的なナイロン傘で250~500mmほどといわれています。一方、防水透湿素材のレインコートや登山用のウエアなどは1万mmを超えていて、雪や水たまりに座ったとしても、中に着ている服が濡れることはほとんどありません。

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「防水透湿素材のレインコートのおすすめポイントはまず防水性に優れているところです。子どもが上手に傘をさせないときや、傘をさすのが危ないほど風が強いときなどにも防水透湿素材のレインコートならば服は濡れません。通園や遠足などでも役立ちそうですね。

また、抱っこの赤ちゃんがいる場合におすすめなのが、大人用のレインコートなどに子ども用レインコートをジョイントする方法です。

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ファスナーの製造番号が同じなら、大人と子どもの上着でもジョイントが可能です!

実は、メーカーが違うレインコートでも、ファスナーの製品番号が同じであればコートどうしをつなぐことができます。前抱っこをした状態で、大人と子どものコートをファスナーでつなぐことで風雨を防ぐことができるため、抱っこの時期には少し大きめのコートを買っておいて、長く使うことも可能です。

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ファスナーをチェックするとこのように製造番号が記載されています

防水透湿素材のレインコートは性能がいい分、お値段が少し高めなので、できるだけ長く使用できた方がママにはうれしいですね!」

「そして、もうひとつのおすすめポイントが蒸れない点です。防水透湿素材は風雨をしっかり防ぎつつ、内側からの水蒸気は外に出してくれます。
汗をかくと、蒸れて衣服が濡れる。濡れると気化熱で体温が下がってしまい危険です。
通勤にも使えるようなおしゃれなものもあり、自転車などでの子どもの送迎でも濡れない、蒸れないので、普段からの活用もおすすめです」

 

ポイントは「共有しない!」コロナ禍で見直したい持ち出し品リストの画像7教えてくれたのは
あんどうりすさん
あんどうりす/アウトドア防災ガイド リスク対策.com名誉顧問
阪神淡路大震災の経験とアウトドアスキルを使った日常にも役立つ防災テクを、赤ちゃん子育て仲間に話したのが2003年。技だけなく仕組みと知恵が得られると好評で、口コミで全国に広がる。現在、企業研修など多様な講演、FM西東京パーソナリティ、リスク対策.comなど防災記事も執筆。ゆるくて楽しい防災が好み。
Facebook:https://www.facebook.com/andorisu

Photo by Adobe Stock

 

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