コロナ禍で災害対策はどう変わる?家族と共有しておきたい「2W2H」
2020年9月25日

コロナ禍で災害対策はどう変わる?家族と共有しておきたい「2W2H」

新型コロナウイルス感染症によってさまざまなことが変化した今、地震や台風・大雨による浸水などの災害に備え、私たちができることは何でしょうか。アウトドア防災ガイドのあんどうりすさんが、家族で共有しておきたい災害時の「2W2H」を提案してくれました。

防災の
2W2Hってナニ?

防災について、家族で共有しておきたい「2W2H」とは、

いつ(WHEN)
どこに(WHERE)
どうやって(HOW)
ハザードマップ(Hazard Map)

災害時の行動は命に関わる行動です。いつ、どこに、どうやって、ハザードマップの4つについて、家族で話し合うことをおすすめします。

コロナ禍で災害対策はどう変わる?家族と共有しておきたい「2W2H」の画像1

いつ
WHEN

「コロナ禍での避難所への避難は、感染のおそれを考えると迷う気持ちも。子どもを連れての避難となるとなおさらですよね。しかし、危険な場所にいるときは避難してください!」とあんどうさん。

そのためには、自分の住む地域や今いるところが危険な場所かどうかをまず知ることが大切です。そして、災害時に慌てないためには具体的に「いつ」避難するかの目安を家族で話し合っておくことをおすすめします。

たとえば……
・『自宅地域が警戒レベル3になったら避難する』……警戒レベル3とは、「高齢者等の避難開始」と表現されますが、この「高齢者等」とは、障がいのある方、そして乳幼児などとその支援者が避難の対象です。子どもを連れての避難は早め早めが安心です。
・『自宅より上流の河川水位情報を調べ、水位が上昇していれば避難する』……上流の河川の氾濫注意情報は必ずチェック。上流の河川の水位が上昇し始めると、自宅近くの河川の水位も上がることが予測されるためです。

どこに
WHERE

自宅地域の指定避難場所を知っていますか? 地震、洪水など災害により避難所は異なる場合があります。避難が必要となったとき、自分や家族が「どこへ」避難するかを確認して家族で共有しておくことが重要です。
現在は、コロナ禍で市町村指定の避難場所や避難所が変更・増設されていることも。あらためて、市区町村のウェブサイトなどで確認しておきましょう。

「災害時には、多くの人があわてて情報を集めるためにウェブサイトを開こうとするので、アクセスする人が集中し、サーバーがダウンしてしまうことがあります。避難場所や避難経路、危険箇所の情報は、平時にダウンロードするなどして把握しておくことが、非常時にパニックにならないためにも大切です。
自宅が安全な場合は自宅での待機を、自宅が危険な場合は、指定の避難所の他にも、安全な親戚・友人宅、ホテル、車中泊、あるいは降雨が少ない場所に移動してテント泊を考えておくことも必要です」

どうやって
HOW

「水害の避難時は長靴か運動靴かという議論もありますが、早めの避難であれば格好を問いません。
早めに避難をすることで、旅行と同じようにホテル泊を避難先に選ぶこともできますし、非常持ち出し袋すら不要になります」

ハザードマップ
Hazard Map

報道などでもよく耳にする「ハザードマップ」。皆さんは、自宅周辺のハザードマップをチェックしたことがありますか?

「ハザードマップは地震や洪水など、災害により異なるマップになっています。それぞれがもちろん重要なのですが、毎年必ずどこかで起こる『水害』のハザードマップは、ママたちにはまず見てもらいたいですね。
たとえば浸水被害はあとから照らし合わせると、ハザードマップの通りの浸水となることも多く、それを知っているかどうかで避難の仕方も変わってくると思います。
自分のいる場所が危険かどうかが分かるハザードマップ。見たことがないのはあり得ない! と言っても過言ではないほど重要なものだということを伝えたいです」

 

コロナ禍で災害対策はどう変わる?家族と共有しておきたい「2W2H」の画像2教えてくれたのは
あんどうりすさん
あんどうりす/アウトドア防災ガイド リスク対策.com名誉顧問
阪神淡路大震災の経験とアウトドアスキルを使った日常にも役立つ防災テクを、赤ちゃん子育て仲間に話したのが2003年。技だけなく仕組みと知恵が得られると好評で、口コミで全国に広がる。現在、企業研修など多様な講演、FM西東京パーソナリティ、リスク対策.comなど防災記事も執筆。ゆるくて楽しい防災が好み。
Facebook:https://www.facebook.com/andorisu

Photo by Adobe Stock

 

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