【我が家のおこもり日記・良原リエさん】朝食後、家族の「時間割」をみんなで考えます
新型コロナウイルスの影響で、親子で家にこもる日々が続いている方が増えています。テレワークで仕事をしながら3食のごはんに家事のやりくり、子どもの勉強や遊び方もどうしたらよいか、とストレスをためてしまうママや子どもも多いかもしれません。
そこで、kodomoe web編集部が、気になるママたちに緊急取材。親子でこもる日々を、どんなふうに工夫して過ごしているの? 参考になるアイディアや、役に立つヒントがあれば、とうかがいました。短期連載「我が家のおこもり日記」、第2回は音楽家の良原リエさんです。
音楽家 良原リエさんの「おこもり日記」
音楽家の良原リエです。この春から小学2年生の息子がいます。
あたたかくなり、みんなが外へ出ようと動き出す3月~5月には、音楽イベントや親子音楽会、他にもリメイク講座の講師などの仕事が、あれこれ入っていました。けれど、全てが延期もしくは中止。
同業である夫の仕事も、同じように延期か中止になったため、休校になった息子と家族3人、図らずも水入らずの日々を送っています。多忙で、かつ平日の夜や週末に仕事が入る夫は、息子と生活時間が全く合わず、これまで、ほぼすれ違いの生活でした。だから、経済的な問題は後で考えるとして、この機会に家族みんなでの楽しみや、父と息子の時間がたっぷり取れればいいなと思っています。 そんな我が家のとある日のスケジュールです。
<7:30>
起床 ゴミ出し 朝ご飯の支度
まず、私が起床。顔を洗って着替え、ゴミ出しに行きます。その後、庭を歩いて様子をチェック。だんだんと目が覚めていきます。
毎日のことなので、朝ご飯は頑張らないと決めています。ご飯を炊き、わかめの味噌汁を作るだけ。あとは納豆、海苔、梅干し、漬物といった出すだけで済むものを並べれば完成です。これは我が家の『お決まり』で、家族は朝ご飯はそういうものと思っているようで、質素でも美味しい、美味しいといって食べてくれます。簡単朝ご飯を仕込んでいると、夫と子どもが起きてきました。
<8:00>
みんなで揃って朝ご飯をいただきます。最近はニュースをチェックしたり、音楽を聴いて気分をあげたいこともあって、ラジオを聴きながら食べています。
<8:30>
今日の時間割をみんなで考えます。学校の時間割通りに過ごすとメリハリがつくので、1時間目は何をして、誰(父か母)が担当するか? などを決めていき、息子に表を書いてもらいます。
<8:50>
1時間目 せいかつ(理科、社会)
ほぼ毎日、1時間目はせいかつで、私(母)が担当して庭に出ることにしています。まだきれいな空気の午前中に、外に出るのが気持ちよいからです。庭だけにとどまらず、近所に散歩に出かけることも多いです。この季節は特に、道中の雑草や草花、苔の観察などをするのがとても楽しいですよ。
植物だけでなく、近隣の住所チェックなども面白いです。このブロックは3丁目の2、3丁目の2の1がこの家から始まって、といったことです。また、数十メートル歩いたら隣の区に入るのですが、ブロックの途中で区が変わることを発見したり、なぜここで変わるのかという推測を二人で出し合ったりしました。息子は、工事の人が間違えたんだよ! と主張(笑)。
さて今日は、ハーブの苗植えと種まきです。まず、庭のどこに植えるかを話し合いました。息子は自分の花壇やその周りに植えたがるので、その辺りだけが混み合ってしまいます。それで少々もめましたが、ネームプレートを作ってもらったり、花の写真を撮影してもらったりと、他のことをお願いして気をそらしつつ、取り組んでもらいました。私はその間に、庭仕事を粛々と進めました。
朝の屋外はとても気持ちがいいものです。ただ庭で遊んで終わってしまうこともありますが、外に出られればOK!ぐらいの気持ちで1時間目は過ごします。
<9:40>
2時間目 こくご
夫が担当して、漢字の練習を。漢字の書き取りをした後に、その漢字を使って熟語や文を作るといったことをしたそうです。『おとうさんのくっさい足』なんていう変な文も混ざっていたけれど、こんなしょうもないことをOKにするのが、家での勉強の醍醐味ですよね。私はこの間に洗濯と、マスクの試作に着手。
ところで、息子は最近、ドラえもんにはまっているので、ドラえもんの学習漫画を図書館やセカンドハンドで大量に入手しました。勉強に付き合う時間がなかったり、本人のやる気がなかったりするときは、大好きなドラえもんの出番です。好きなものを読んでもらい、こくごは終了! なんて日もあります。
<10:25>
中休み
この中休みや5分休みなどに、息子が求めればゲームをすることもあります。我が家にゲーム機器はないのですが、ゲームの存在を知ることとなったので、私達のスマホに簡単なゲームを入れて、時々許可しています。3時間目は45分からだからそれまでならOK! ときっちり時間を決められるのが、時間割生活の良いところです。
<10:45>
3時間目 おんがく
夫の担当。ピアノの練習をすることに。習い始めたばかりで、一人ではまだうまく練習できないこともあり、盛り上げ上手な夫が誘導します。私は引き続きマスクを試作。
<11:35>
4時間目 さんすう
私の担当。学校からの宿題のプリントをやることにしました。私は同じテーブルで、パソコンを開いてメールチェックと返信を。市販のドリルをやることもあります。プリントが早く終わったら、自由時間だよ! と言ったら張り切って取り組み、10分前に終了。早く終わったら自由時間! これで俄然、頑張るようになります。
<12:20>
お昼ご飯の支度
<13:00>
お昼ご飯
いつも朝と夜のご飯は簡単に済ますので、お昼ご飯はしっかり作るようにしています。といっても地味食なので、一般的な家庭のご飯に比べると全く豪華さはないのですが。
最近は、家族がそれぞれ1品作るようにしています。今日は、息子がスーパーマーケットで見た動画のレシピを作りたい! とのことで『じゃがいもとホタテの醤油炒め』を、夫はそれを受けて『玉ねぎとセロリのコンソメスープ』、私は大量にある長ネギを消費したいだけの理由で『長ネギとエノキのオーブン焼き』。加えて、前日に作ったものの食べ忘れていた『マッシュポテト』の4品となりました。じゃがいもの比率が高すぎて腹八分目を超えてしまいましたが、美味しくいただきました。
休校になってからは、息子になるべく料理を作ってもらっています。せっかくのお休みなので、勉強だけでなく、生きるために必要な術を沢山経験してもらいたいと思っているからです。作ったら、絶賛して良い気分になってもらいます。良い気分が覚めないうちに、レシピノートを書いてもらうとやる気が続くようです。
<13:25>
お昼休み
それぞれ自由に過ごしました。
<13:40>
5時間目 ずこう
息子は工作が大好きです。紙で迷路を作ったり、立体的な昆虫を作ったり、私の発想にはないものを作り出すこともあって驚きます。今日は、先日作った卓球のコート(ダイニングテーブルを卓球台にするために、画用紙で仕切りを製作)に備え付けたスコアボードが脆弱だったので、頑丈なものに作り変えていました。工作なら一人で集中してやってくれるので、ずこうは必須科目です。同じ部屋で私はパソコンでできる仕事を。
<14:35>
自由時間
息子は工作の続きをやったり、ドラえもんのDVDを見たり。
<15:00>
おやつ
さっき食べたばかりのような気がしますが、15時だと思うと食べたくなるのでしょうね。どうぞどうぞとおやつの時間に。
<15:20>
放課後 外遊び
家の前の道で遊びます。車は頻繁には通らないので、バトミントンをしたり、キャッチボールをしたり。音を聞きつけて、ご近所のお友達が出てくることも多いので、一緒に遊びます。息子はお友達やそのお父さん、お母さんとも遊べるし、私はご近所さんと情報交換もできて、とてもありがたい時間です。夫と私が途中で交代しながら、それぞれついでにたくさん体を動かします。
<17:00>
自転車で近所を散策 家族みんなで自転車に乗り、近所を散策します。買い出しをすることもあれば、近所をぐるぐる走って帰ってくるだけのことも。
<18:00>
帰宅したらお風呂に直行
<18:30>
夜ご飯の支度
<19:00>
夜ご飯
夜ご飯は誰が作るとは決めていませんが、なんとなく私と夫が交代で担当しています。どちらが作るにしても、なるべく簡単なものにします。一番多いのが土鍋料理です。我が家では秋から春まで、つまり夏以外の夜ご飯は、ほぼ毎日、土鍋料理です。土鍋に野菜や肉、きのこ、豆腐などを切って入れて煮るだけ。醤油や味噌で味付けして完成。うどんや冷やご飯も入れることもあります。食卓の真ん中に、どーんと土鍋を置いて食べます。
1品しか作らないからとってもラク。洗い物は土鍋と取り皿とお箸だけだからとってもラク。ラクだけれどバランスよく食べられて、体もあたたまる最高の夜ご飯だと思っています。息子は夜は土鍋が我が家の『お決まり』だと思っているようで、やはり文句はありません(本当はあるのかもしれませんが)。主菜、副菜、なんて夜ご飯は作ったことがないので、ラクをしてるなと思います。
<19:40>
自由時間
<21:00>
お布団の上で読書
<21:30>
就寝
仕事ややりたいことが残っているときは、22:30頃からひとふんばりします。息子と一緒に寝てしまう日は、次の朝に早起きをして仕事をすることもあります。そのまま朝まで寝てしまうことも多々ありますが。
息子は小学校に入ってから、習い事なども始めてとても忙しくなりました。それが今回の休校で久しぶりにべったり過ごすこととなり、乳幼児だった頃の、朝から夜まで何もかもが一緒だった日々のようです。あの頃は大変だったけれど、ちょっとした成長に喜び、涙し、思い返してみるととても楽しい日々でした。そして7歳になった今でも、まだまだかわいさがいっぱいで、べったりした時間も悪くないなと感じています。
あとは経済的な問題をどうするかですが、考えると心がざわざわするので、やっぱり後でなんとかすることにします(笑)
よしはらりえ/音楽家。アコーディオニスト、トイピアニスト、トイ楽器奏者として、映画をはじめ、TV、アニメ、CM、ミュージカルなどの演奏、制作に関わる。トイ楽器を用いた子ども向けコンサート、ワークショップなども行っている。著書に『まいにちの子そだてべんとう』『たのしい手づくり子そだて』(アノニマ・スタジオ)『トイ楽器の本』(DU BOOKS)など。
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