家族みんなの病気を防ぐ! 場所別のお掃除術とは?【玄関・トイレ編】
今年は去年よりも1か月早く全国的なインフルエンザの流行期に入ったそう(国立感染症研究所発表)。クリスマスや年末年始の帰省などたくさんのイベントが続くこれからの時期は、子どもをはじめ家族の体調管理には気をつけたいですね。
そこで、カギになってくるのが毎日のお掃除です! お家の中の場所別にお掃除術をお届けする今回は、玄関とトイレ編です。
空気が乾燥している冬は病気のリスク大!
毎日の掃除にちょっとしたコツを
病気をもらいやすいこの時期の掃除で、特に気をつけたいのは「手が触れる場所」「水まわり」「ほこり」。「菌やウイルスは目に見えないのでどこまでやればきれいになるのか心配かもしれませんが、除菌用アルコールや二酸化塩素スプレーを使うことを習慣にすれば、病気のリスクを減らせます。必須道具として準備しておきましょう」と話すのは、暮らしまわりのライター藤原千秋さん。
「空気の入れ替えや布団干しなど、できれば毎日やったほうがいいこともありますが、時間が限られているなら1日1か所と決めてもOK。年に1度の大掃除よりも、1日10分の小掃除のほうが、汚れもたまらず清潔を保てますよ」
冬場のカラっとした空気と低気温の状態は、菌やウイルスが飛散したりダニやアレルゲンを含むほこりも舞い上がりやすいのです。現代の家は気密性が高く、室内の空気の自然な入れ替わりがないため、“危険物質”が蔓延します!
病気をブロックする掃除のポイントは
その1
手が触れる場所
ドアノブ、電気のスイッチなどみんながよく触る場所は、手についていた菌やウイルスが付着しやすいので、小まめに拭き掃除を!
その2
水まわり
菌やカビは、水を媒介にして飛び散ったり増える性質が。トイレや洗面、キッチンなどは水気をしっかり除去して清潔に。
その3
ほこり
フワフワと正体不明に見えるほこりの中には、ダニやウイルス、ダニのエサとなるフケなどもたっぷり。家具の下やすき間は念入りに。
これだけは用意したい
冬のお掃除5つ道具
二酸化塩素スプレー
二酸化塩素はウイルスや菌を除去する作用が。気になる場所にスプレーして拭き掃除。
除菌用アルコール
除菌にはアルコールが効果的。食品成分のみで作られた除菌スプレーなら安心。
ボロ布
くり返し使う布巾や雑巾には菌がビッシリの場合も。冬場の掃除は、使ったら捨てられるボロ布で、菌やウイルスを広げない工夫を。
キッチンペーパー
カビ退治などに次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)をしみこませてパックしたり、仕上げの乾拭きにも使え、使い捨てにできるのも◎
掃除機
ほこりを舞い上げずに掃除するには、ほうきやはたきよりも掃除機がベスト。フィルターは小まめに掃除しておくのも忘れずに。
菌やウイルスの出入り口
玄関
菌やウイルス、ほこりを連れて帰ってくる家族みんなが通る場所。
“水際作戦”で、まずはここからきれいにしましょう!
ドアノブは除菌用アルコールで拭く
ボロ布などで水拭きして手あかや汚れを落とした後、除菌用アルコールスプレーを吹きつけて仕上げ拭き。除菌、抗菌になる上、金属製のノブの場合は輝きも増して一石三鳥! 玄関の内側も外側も忘れずに。
たたきのほこりを
舞い上げないように吸う
たたきには、靴の裏や服についてきたほこりやゴミがたくさん。ほうきだと舞い上げてしまうので、掃除機にノズルをつけ、たたきから1~2cm浮かせて吸います。とくに隅っこはほこりやゴミがたまりやすいので、要チェック。
菌がついてくる
靴の裏も除菌
あらゆる場所から菌やウイルスを含めたゴミや汚れをつけてくるのが、みんなの靴の裏。ザッとゴミや土を落としたら、除菌用アルコールを吹きつけて除菌しましょう。中にもスプレーしておくとニオイ防止に効果的! さらに二酸化塩素スプレーを噴霧して半日ほど外に干せば、ウイルス対策にも。
玄関マットは小まめに洗濯
洗い替えを用意して小まめに洗濯するか、日光に当てるのもウイルス対策に。インフルエンザウイルスは日光に20分当てると不活化すると言われます。汚れたマットを使うのはかえってリスクが高まるので、どちらも難しいようなら冬の間は使わない、というのも手。
飛沫汚れとほこりが危険
トイレ
便を介して菌やウイルスに感染しないようこの時期のトイレ掃除は念入りに。
家族で感染者が出た場合は、それ以上感染を広げないことが肝心。掃除の際は手袋を。
便座カバー&ふたカバーは
使わないほうが衛生的
思っている以上に飛沫が飛んでいる便座まわり。見えないだけで便座カバーやふたカバーは汚れを吸い込んでいます。毎日洗濯するのは大変なので、冬場は使わないようにし、用を足したらその都度クリーナーや除菌用アルコールで拭き取るほうが清潔です。
便器、床、壁、ドアノブは
二酸化塩素でウイルスを撃退
ノロウイルスなどのウイルス性胃腸炎にかかると、感染者の便から大量のウイルスが排出されます。その便が感染源にならないように、基本掃除の仕上げに二酸化塩素で仕上げ拭き。便器はもちろん、意外と飛び散りがある床や壁、必ず触るドアノブまでしっかりと。
藤原さん流
掃除をラクにする3つのオキテ
どこか1か所できたら
「よし」とする
「毎日家中くまなく掃除は難しいもの。『今日はキッチン』など日によって場所を決めてOK。小まめにローテーションすれば汚れはたまりません」
他人の家と比べない!
「片づけや掃除がはやっている今、SNSでもその様子をアップする人が多数。でもあれは演出と考えて。自分のできる範囲でやればいいんです」
掃除場所に迷ったら
とりあえず「床」
「その日にやる場所が絞り切れなければ、とりあえず床掃除! 気が付きにくいけれどいちばん汚れているし、子どもの誤飲などの予防にも◎」
教えてくれたのは
藤原千秋さん
ふじわらちあき/住まいまわりのライター&アドバイザーとしてwebや雑誌等で活躍。読者&ユーザー目線の実践的なアドバイスが好評。3人の女の子のママ。
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イラスト/momoro、撮影/花田梢(藤原さん)(kodomoe2017年12月号掲載)