運動会の練習をしたがらない。子どもをその気にさせるには?【かけっこが速くなる魔法のレッスン・4】
かけっこで速く走れたら、きっと子どもは自信がつきます。「マンガ 足が速くなるポンピュン走法」(マキノ出版)の著者である川本和久先生が、親子で楽しみながらできる俊足レッスンを伝授。
目標に向けてがんばれるように、親ができることとは?
教えて! 川本先生
子どもを“その気” にさせるには?
Q1 子どもに声をかけても、練習したがりません
A 楽しくできる遊びの延長でやってみて
「子どもに限らず、人は楽しいことはやるし、嫌いなことはやらない。シンプルです。スキンシップを取りながら、ゲーム感覚で練習する楽しさを味わわせてあげたら、おもしろくなって自分からやる、と言い出すかも」
Q2 親が脚が遅いので、子どもに教えられません……
A 遺伝は関係ありません! 正しく教えれば誰でも速く走れるように
「遺伝が関係してくるのは、それこそ世界記録レベルの話。子どものうちは地面をポンと蹴ってピュンと前に進む、このための練習を一緒にやってあげるだけでよく、親の運動能力は関係ありません。親と一緒に練習する楽しさから、子どもは走ることが好きになって、自分で練習するようにも」
Q3 「できない」といじけてしまったとき、どう声をかければいいですか?
A できることだけやらせればOKです
「いじけてしまう子には、できることだけやらせればOK。幼児のうちは実際のレベルアップよりも、やる気をはぐくむことが大事。1つできたら少しだけハードルを上げる、というのを繰り返す。その成功体験の積み重ねが、やる気を起こさせます」
Q4 効果的なほめ方はありますか?
A 結果よりもプロセスをほめることです
「なぜ運動会があるのか? 本番に向かって努力することで、子どもが成長できるからです。そう、結果よりも過程のがんばりが運動会の目的。1番になったり去年より順位が上がったらもちろんほめてOKですが、結果が伴わなくても『ママと練習がんばったもんね』とプロセスに言及して」
Q5 足が速いと何かいいことがあるのでしょうか?
A 走る練習をすることは脳の発達にもいいんです
「走るということは、すべての身体的動作の基底。身体動作は脳の働きによるものですから、走るトレーニングは脳の発達にもいいのです。また、全力を出し切る感覚を脳が知ることは、その後の人生において可能性を広げることになるはずです」
教えてくれたのは
川本和久先生
かわもとかずひさ/福島大学陸上競技部、福島大学トラッククラブ、東邦銀行陸上競技部監督。どうしたら早く走れるかを日夜研究中。著書に「マンガ 足が速くなる! ポンピュン走法」(マキノ出版)。
イラスト/柴田ケイコ(kodomoe2017年10月号掲載)※この記事は、2019年9月にウェブ掲載されたものを再編集しています。