「キャンプ」と「料理」で人間力をはぐくもう!【男の子らしさ、女の子らしさって何だろう・3】
「キャンプ」と「料理」には、さまざまな工程があります。その体験は、実は子どもの総合的な人間力をはぐくむのに最適なのです! 【男の子らしさ、女の子らしさって何だろう】最終章の3回目は、キャンプや料理を通してはぐくまれる人間力についてお届けします。
必要とされる人になるために
人間力の土台を育てよう
みなさんは「2030年問題」という言葉を聞いたことがありますか? これは、社会の大きな変化についての問題を差す言葉。「すでに様々な場所で言われていますが、人工知能(AI)の発達によりロボットやAIがいろいろなジャンルで人間にとって代わるような時代が、すぐそこまで来ています。
2030年はまさにターニングポイントと言われており、社会で本当に必要とされる人間になるために、人としてしっかり生き抜いていけるようにと、国を挙げて、従来の枠にとらわれずに子どもたちの教育を改めて考ようという流れになっています。
AIにはない人間らしさ=人間力をはぐくむために、幼児期は様々な体験をさせたいものですが、中でもおすすめしたいのが「料理」と「キャンプ」です。料理は女性の役割だからママ、テント張りは男性の仕事だからパパ──と、とらわれず、家族みんなで楽しみながら体験してください。(岩立先生)
「人間力」の高い人になるには子どもの“ここ”を育てたい
●自分の気持ちを言葉で伝え、他者の話を聞こうとする態度
●身近な自然や身の周りへの関心
●社会や周りの人と関わる意欲
●健康な心と体
今までの学力偏重の教育ではなく、これからは総合的な人間力を高めていくための教育が重視されるように。そのベースとなる幼児期に育ってほしい子どもの姿のイメージです。
※「文部科学省初等中等教育局幼児教育部会資料」を元に編集部が作成
自然から多くを学ぶ
CAMP
五感をフル動員!
COOKING
岩立京子先生
いわたてきょうこ/教育心理学者。発達心理学、幼児教育が専門。著書には、子育てやしつけなどについて書かれた「いい母は、いい子を作れない」(経済界新書)。
こちらも読んで!
性別よりも人間らしさ?【男の子らしさ・女の子らしさってなんだろう・1】
大切なのは、ありのままの本人を受け止めること【男の子らしさ・女の子らしさって何だろう・2】
イラスト/ホリナルミ(kodomoe2016年10月号掲載)