「お金育」の進め方【今日からできる「お金育」・2】
小さな子どもにお金のしつけ=お金育は必要? お金に対する考え方・使い方は大人になってから身に付けることは難しいもの。歯磨きやあいさつと同じように、子どものころに基本的な習慣を身に付けておくことが、将来の生きる力につながります。フィナンシャルプランナーの竹谷希美子さんに「お金育」について教えてもらいました。
お金育STEP2
「お金の価値」を体感しよう
10円玉に500円玉、千円札etc.お金にはさまざまな種類があり、それぞれ価値が決まっている─── それを知るには、実際に使ってみるのがいちばん!
2歳〜
お金をもらったときはお礼をきちんと伝えさせよう
「親戚やおじいちゃんおばあちゃんからお年玉やおこづかいをもらうこともあるでしょう。その際は子ども自身の口で『ありがとう』をきちんと伝えさせて。価値のあるありがたいものをいただいた、という気持ちが、大切に使う心につながります」
5歳〜
ものの価値や値段の背景を教えよう
「子どもには、例えば茶碗1杯のごはんにも生産者や農協、販売店などたくさんの人がかかわっていることはまだ分かりません。ものの値段はどうやって決まるのか? なぜこれがこの値段なのか? 価格の背景や理由をママが話してあげることも、ものごとの適正な価格や相場感覚を養うことに役立ちます」
5歳〜
実際のお店で支払いをしてみよう
「ものを買うにはお金が必要、支払ったらお金は手元からなくなるという感覚を知るために、子どもに実際に支払いをさせてみましょう。ママは後ろから見守ってあげればOK。最初のうちはトラブルがないようにおつりのない買い物からスタート。レシートを必ずもらうように教えましょう」
お金育STEP3
「お金をやりくりする」ことを覚えよう
お金は使えばなくなり、自然に増えることはありません。
計画的にお金を使い、お金と同時に自分の心もきちんと管理できるようになりたいですね。
自己管理力をつける
「おやつカレンダー」にチャレンジ!
「やりくりの感覚を養うのにピッタリな遊びがこれ。限られた数のおやつを『これが1週間分ね』と提示します。1日で食べ切るのか、分配して長く楽しむのか。それを子ども自身に選ばせると、計画性を身に付ける練習に。可視化しやすいように下図のような表を書いてあげ、実際におやつをのせながら考えさせてもOKです」
おこづかいをほしがったり
値上げ要求には耳を傾けて
「年齢が上がるにつれて興味も広がり、ほしいものも増えていきます。もう少しお金がほしい、と子どもが交渉してきたら、門前払いせずに話を聞いて。納得できる理由を説明できたら、それは立派な子どもの成長。理由が不十分なら改善点を教えてあげるなど、やり取りすることが大事です」