3~4歳の「性教育」。どんな話をする? どう伝える?【最新号からちょっと見せ】
赤ちゃんができるしくみ、性犯罪被害の予防、多様性を受け入れること……。成長段階ごとに伝えたいこと、伝え方について整理してみましょう。ポイントは、一度伝えたら終わりではなく、「くり返し」と「積み重ね」です。
kodomoe10月号では、子どもの発達に応じた性教育の段階をご紹介。今回は、「3~4歳」でどんな話をすべきか、どう伝えると効果的かをご紹介します。
3~4歳の性教育
体のプライバシーと
「いや」の気持ちを育む
自分と他者との区別が認識できるように。自分の体は自分のものであること、それを守ることの大切さを教え始めましょう。「おしり」「おっぱい」などふざけて言い始めるのもこの頃。大人が過剰に反応しないことがポイントです。
伝えたいこと
水着で隠れる場所+口は
「プライベートゾーン」
プライベートゾーンの概念
水着や下着で隠れる場所は「自分だけの大切な場所」であることを伝えます。人に見せたり触らせたりしないことも併せて伝えたい。
男女の体の基本的な違い
「男の子のおちんちん」「女の子のおまた」など、男女の体に違いがあることを認識させます。絵本や図鑑を活用すると◎
「いや」の意思表示と
自己決定権
「自分の体のことは自分で決める」という感覚を育み始めたい。抱っこやハグなど愛情表現でも、「いや」と言っていいことを教えます。
生命の誕生への関心
生命の始まりについて「赤ちゃんはママのお腹の中で大きくなって生まれてくるよ」など、子どもの理解度に合わせた言葉で説明します。
解説は……
小児科医
工藤紀子先生
くどうのりこ/栄養と子どもの発達に関する研究で博士号を取得。クリニックでは年間のべ1万人の子どもを診察、ママパパの子育て相談も受け、幼児期の性教育についても詳しい。2児の母。
イラスト/佐藤香苗(kodomoe2025年10月号掲載)