
「いくつのえほん」からkodomoe編集部おすすめの「赤ちゃん絵本のニューウェーブ」5冊をご紹介!【最新号からちょっと見せ】
たくさんある絵本から何を選んだらいいのか……そんなお悩みを解決する方法のひとつが「いくつのえほん」です。kodomoe4月号では、ママパパの声をもとに生まれた年齢別絵本ガイドからさらに厳選、まさにテッパンの絵本をご紹介しています。
今回本誌では、「いくつのえほん」が11年間で紹介してきた全341冊の中から、「編集部おすすめの20冊」をご紹介。kodomoe webでは、この数年で登場した0、1、2歳に向けたファーストブック、「赤ちゃん絵本のニューウェーブ」5冊をお届けします。記事の後半では、選書担当の解説も!
※対象年齢は目安です。絵本はいつ出合ってもいいものです。
What is “IKUTSU NO EHON”?
今年で11年目!
「いくつのえほん」とは
日本出版販売が発行、展開書店にて配布する絵本ガイド。絵本ナビの会員レビューをもとに「本当に読んでほしい絵本」を年齢別に選書、紹介。2025年版には新たに「季節を感じる」と「大人向け」のテーマを追加し、143冊を収録。
赤ちゃん絵本の
ニューウェーブ
『しゃかしゃか』
0歳~
音と色に赤ちゃんもごきげん
新井洋行/作・絵 山口真美/監修
くもん出版 1320円
絵本を振ると、しゃかしゃかしゃか。カラフルビーズのラトルがページをめくればお花やおひさまになる、アイディア満載の一冊。
『ぱんですよ』
1歳~
『パンのずかん』のベビー版
大森裕子/作 白泉社 1100円
まるいぱん、しかくいぱん、ながーいぱん。本物みたいな絵で人気の『パンのずかん』から、おいしさあふれるファーストブックが登場。
『かたちが ぱぱぱ』
1歳~
まるでマジック? 形が早変わり
ささがわいさむ/作 かしわらあきお/絵 Gakken 1320円
本を左右にかたむけると、カタカタ音をたてながら、四角がぐにゃぐにゃに、三角がハートに、今までの形が大変身。大人もびっくり!
『ころりん・ぱ!』
0歳~
小さな指でもスムーズに動かせる
ひらぎみつえ/作
ほるぷ出版 1045円
わっかのころりんを、いろんなコースでころがしてみよう。遊びながら赤ちゃんの視覚、触覚、聴覚に働きかけるしかけ絵本。
『ぷっくりぽっこり』
0歳~
本の穴に指を入れると……
中村至男/作 偕成社 880円
本のまんなかに空いた穴から指を出したら、お花がぷっくり、赤ちゃんはびっくり⁉ 指のスキンシップを自由に楽しんで!
反応を引き出す1冊は
絵本デビューにぴったり
「いくつのえほん」選書を担当するおふたり、絵本ナビの磯崎園子さんと日本出版販売の窪薗希美さんが、10年間での絵本界の変化や印象的な作品を解説!
磯崎 『ぷっくりぽっこり』、かわいいですよね(笑)。大人が指を入れて赤ちゃんが触る、シンプルなしかけだけど、これは発明だなって。「おもちゃ」と「絵本」って、あまり線引きしなくてもいいかなと思うんです。『ころりん・ぱ!』のシリーズが出てきたあたりから、こうした楽しい赤ちゃん絵本が増えましたよね。
この数年で、脳科学的な赤ちゃん研究に基づく絵本も多くなってきました。赤ちゃんの視野はどれくらい狭いかとか、このくらい光ってやっと認識できるんだ、とか。長年「赤ちゃんは感想を言わないので、絵本づくりが難しい」と言われてきましたが、これからは作家さんにとっても、より面白い分野になりそうですね。
窪薗 絵本売り場で、小さいお子さんがずうっと集中して遊んでいて、「ここまでハマッたことはなかったので、買っていきます」というケースも多く見られます。売り場ではこうした絵本を他より低めの台に並べたり、お子さんが自ら手にとりやすい工夫もされてますね。
磯崎 0、1歳のときってあまり反応がなくて、「うちの子には絵本、ちょっと早いみたい」と親がくじけちゃうことがあるんですけど、こうして自分で動かしたり、笑ってくれたりする絵本が一冊あるだけで心強い。絵本の入口として、とても役立つと思います。
一方でリアルな絵、本物を見せたいという絵本も頑張っていて、『ぱんですよ』とかも同時代に出てくるのが、すごくいいなあ、面白いなって思います。
「いくつのえほん」選書を担当するおふたりが
10年間での絵本界の変化や印象的な作品を解説!
絵本ナビ 磯崎園子さん
いそざきそのこ/絵本ナビ編集長。絵本作家へのインタビューや絵本紹介企画を行っている。
www.ehonnavi.net
日本出版販売 窪薗希美さん
くぼぞののぞみ/日本出版販売入社後、書店店頭での書店員としての業務を経験。現在は「いくつのえほん」の選書に携わる。
撮影/山田薫 スタイリング/なかざわひろ美 イラスト/マミー・マウス子ビッツ 編集協力/原陽子(kodomoe2025年4月号掲載)
kodomoe4月号では、編集部おすすめの20冊のほか、『ぺんぎんたいそう』の齋藤槙(さいとうまき)さんや『ねむねむごろん』のたなかしんさんインタビューを掲載。
ママパパの声で作るブックリスト「いくつのえほん」の本棚は、kodomoe4月号でお楽しみください!
