親子で学べる、楽しめる!東京国立博物館で物語の世界へ
昔話に出てきたものに意外と身近なところで出会えます。「本物」を体験しにミュージアムに出かけてみよう!
埴輪(はにわ)がずらりで圧巻。古代にタイムスリップ!
日本を代表するミュージアムが集まる上野恩賜公園。中でも「東京国立博物館」通称トーハクは、今年創立150年を迎える、親子におすすめの博物館です。昔話や絵本に出てくる道具が実際に飾られていたり、子ども向けのワークショップで文化に親しむこともできます。絵本や図鑑で見るだけでなく、本物を目の当たりにすると発見がたくさん! 収蔵品が約12万件ととても多いので、「今日は、埴輪(はにわ)を見に行ってみようか」などと、テーマを決めて1コーナーを楽しむだけでも子どもの知的好奇心をくすぐります。実際の大きさに驚いたり、裏側を見て新たな疑問がわいたり、どんどん探求心が養われます。トーハクキッズデーの日はイベントも盛りだくさんです。
kodomoeセレクト! 親子で見てほしいトーハクの収蔵品
昔話の“おおばん こばん”が見てみたい
慶長小判
銀座で発見された江戸時代の埋納金。実は鋳造時期によって、金の含有量が異なるのが特徴です。キラキラした小判は、見るだけで大金持ちの気分。キッズデーでは、レプリカに触って持ち上げることができます。
<絵本紹介> 埋蔵金がざっくざく! 『はなさかじいさん』 石崎洋司/文 松成真理子/絵 講談社 1430円 大切に育てた犬のシロに教えられて、発見したのは大判小判の埋蔵金。でも強欲な隣のおじいさんが、子犬を連れて行ってしまい……? |
顔や体の表現もユニーク
土偶
重要文化財の遮光器土偶(右)とみみずく土偶(左)。表情がユニークな縄文時代の人形。遮光器土偶は目が遮光器(スノーゴーグル)の形をしているから、みみずく土偶は顔が鳥のミミズクに似ているからネーミングされたそう。子孫繁栄や豊饒(ほうじょう)を祈るために作られたと考えられています。
<絵本紹介> 本物そっくりのどぐうの女の子 『あっぱれ! どぐうちゃん』 堀切リエ/文 長谷川知子/絵 ポプラ社 1650円 大昔の土の人形・どぐうちゃんが連れて行ってくれたのは、縄文時代のおうち! ぼくの畑が豊穣(ほうじょう)になるよう踊りを踊ってくれます。 |
昔の人も動物を主人公にして楽しんでいた
鳥獣戯画断簡
展示予定は未定
日本の戯画を代表する絵巻物から分かれ、掛軸になった断簡。擬人化されたカエルやサルなどの姿が生き生きと描かれ、子どもでも見ているだけで楽しめます。親子で動物達のセリフを考えてみるのも楽しいです。
本物だから少し怖くてちびっこに大人気
パシェリエンプタハのミイラ
東洋館3室にて通年展示
エジプトから寄贈された本物のミイラは、他ではなかなか見られません。「アンクムートの息子,パシェリエンプタハ」というのが死者の名前。もっと知りたい人には『トーハクのミイラ』という子ども向け図録もあります。
<絵本紹介> ミイラの「永遠の生命の家」 『ピラミッド その歴史と科学』 かこさとし/著 偕成社 2200円 ピラミッドは誰が、何のために、どうやって作った? ピラミッドの作り方から内部の構造まで、古代エジプト王国の歴史とともに紹介。 |
※作品は定期的に展示替えを行っています。掲載作品が必ずしも展示されていないので、展示作品や期間は東京国立博物館ウェブサイトをご確認下さい。
150周年の夏は、家族みんなでトーハクで本物体験!
月イチ!トーハクキッズデー
創立150年の今年度、毎月第4日曜に行われるトーハクキッズデーは、子どもと一緒に楽しめる企画がいっぱい。コンサートや、飲食のできるキッズスペースもあります。特に7/ 24(日)は、グランドキッズデー! 紙芝居やすずり箱デザイン体験、はにわの立体パズル、キッズ向け落語会などが楽しめます。
昔話にちなんだ展示作品を見ながら絵本を読み聞かせ
トーハクキッズデーについてはコチラ
日本で最も長い歴史を持つ博物館
東京国立博物館
住所:東京都台東区上野公園13- 9
電話:050- 5541-8600(ハローダイヤル)
開館:9:30 ~ 17:00(入館は閉館の30分前まで) 休館:月曜日(ただし月曜日が祝日または休日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始〔2022年12月26日( 月)~2023年1月1日(日・祝)〕、2023年2月7日(火)
料金:一般1, 000円、大学生500円、18歳未満、高校生以下、満70歳以上無料。特別展は別料金
※7月20日~ 24日は、トーハク150周年を記念して、総合文化展入館料が無料
www.tnm.jp/
編集協力/日下淳子