『ハロウィン! ハロウィン!』【今日の絵本だより 第11回】
kodomoe本誌連載の「季節の絵本ノート」では、毎回2か月分のおすすめ絵本を15冊、ぎゅぎゅっとコンパクトにご紹介しています。こちらのweb版では毎週、ちょうど今読むのにいいタイミングの絵本をおすすめしていきます。おやすみ前や週末に、親子で一緒にこんな絵本はいかがですか。
ハロウィン! ハロウィン!
『ハロウィン! ハロウィン!』
西村敏雄/作 白泉社 968円
10月も下旬、街はすっかりハロウィンシーズンですね。
ハロウィンのお菓子やコスプレグッズもお店にいっぱい並んでいるけれど、うちの子はまだ小さいから関係ないかな……、というおうちにおすすめな絵本がこちら、『ハロウィン! ハロウィン!』。
今日はハロウィン。
たろうくんはぼうしとマントをつけて……
「いっひっひ~」
ドラキュラになりました。
それを見ていた動物たちも
「ぼくたちも やりたいなあ~」
というので、たろうくんが仮装のお手伝いをしてあげます。
みんな、何になるのかな?
「ちゅうちゅうちゅう~」
ねずみさんは、袋をかぶってオバケに変身。
「きいきいきい~」
ねこさんは、黒い紙の羽根をつけてコウモリに。
「ぶひぶひぶひ~」
ぶたさんは、トイレットペーパーをまいてミイラおとこに。
さあ、みんなでおばあちゃんの家に向かいます。
「トリック オア トリート!」
「トリック オア トリート!」
「おかしを くれなきゃ いたずらするぞ!」
と、おばあちゃんの家のドアを開けると、思わぬサプライズが!?
ハロウィンをまだ知らない小さな子も、変身してお菓子をもらいに行くワクワク感が伝わるお話。
動物たちのようにおうちにあるもので変身して、親子でトリックオアトリートごっこをしても楽しそう。
ところで、年々高まるハロウィンの盛り上がりを受けて、ハロウィンの絵本も以前よりぐっと増えています。
2018年kodomoe10月号では、「絵本でハッピーハロウィン!」特集で、ハロウィンとおばけの絵本を全28冊紹介しています。
『ハロウィン! ハロウィン!』のように小さな子でも楽しめるものから、しっかり自分で文字を読める子向けの絵本まで、もりだくさん。
たくさんの絵本紹介を見ながら、「来年のハロウィンはどの絵本にしようかな」と、今から予定しておくのも楽しいですよ。
選書・文 原陽子さん
はらようこ/フリー編集者、JPIC読書アドバイザー。kodomoeでは連載「季節の絵本ノート」をはじめ主に絵本関連の記事を、MOEでは絵本作家インタビューなどを担当。3児の母。