常に新しい進化を続けるサーカス、そこは家族みんなが笑顔になれる場所。だいすけお兄さんが、木下大サーカス社長・木下唯志さんと対談。【だいすけお兄さんのパパシュギョー!・19】
団員みんなとつながって、ビッグファミリーに
木下 そうですね。みんなの笑顔は大事ですよ。
弊社には「CSCC」というポリシーがあります。
クリーン(Clean)のC、スマイル(Smile)のS、その次のCはコミュニケーション(Communication)、人間同士でも、人間と動物の間でも、いろんなコミュニケーションをしっかり取っていくこと。
最後のCはコンセンサス(Consensus)、お互いの気持ちをひとつに合わせること。
そうしてよりよい関係を築いていくことによって、お互いが素晴らしい思い出をいっぱい持つことができれば、素晴らしい人生になっていく。
美しさとか喜びとか、人間として生まれたからこそ感じられる、素晴らしいものがあるじゃないですか。そういうものを人生にいっぱい詰め込んでいきたいと思っています。
だいすけ なるほど。
木下 「経営の神様」と呼ばれた稲森和夫さんの、「全従業員の物心両面の幸福を追求する」という言葉が、私はすごく好きでしてね。
私は兄の後を継いで40歳で社長になりましたが、当時は団員もみんな年上ばかりだから、「私のことは苦情処理係と呼んでくれ、社長と呼ばないでくれ」と言って、常に団員からのいろんな相談を聞いていました。
そういう時代が10年、15年続いて。そうしているうちに、苦情というよりも共感になり、今は団員みんながひとつのビッグファミリーになってきていますね。
だいすけ お話を聞いていると、人と人とのつながりをすごく大切にされてるんですね。
120年を越える歴史ある木下大サーカスの秘密というか、その根底には人のつながり、温かさがあるんだなと感じました。
公演の間のテント内の掃除や片づけも、団員の皆さんがされていますよね。
皆さんがいろんな場所で協力し合うことで、それぞれの立場の気持ちがわかり、より家族として、ビッグファミリーとして結束ができそうですね。
木下大サーカスのシンボル、タイガーの看板とパチリ
だいすけ ちなみに、テントの入口にある大きなタイガーの看板ですが、あれはいつ頃からあるものなんですか。
木下 もうずいぶん昔、1988年の瀬戸大橋の博覧会からですね。
もちろん看板そのものは新しくしていますが、タイガーのデザインは、リニューアルしようとしても、あれに代わるようなものはなかなか出てこなかった。
だいすけ 88年から木下大サーカスの名物として、ずっとあるんですね。
じゃあやっぱり、巡回公演のたびに観に来てあのタイガーの前で写真を撮っておくと、家族の成長が見られる、いい記念になるかもしれないですね。
木下 ええ、そうですね。写真を撮れるフォトスポットもありますから、ぜひ皆さんで楽しんでください。
プロフィール
横山だいすけさん
よこやまだいすけ/NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」の歌のお兄さんを2017年3月まで最長9年務める。「子どもに良質の音楽を届けたい」という目標のもと、舞台、ラジオ、TVなど幅広く活躍。メ~テレ(名古屋テレビ)「ドデスカ!」(月~金曜6:00~8:00)木曜コメンテーター他、出演多数。YouTubeチャンネル「横山だいすけチャンネル」も配信中。
CDアルバム
「笑顔にドッキューン!」
4月17日(水)発売
キングレコード
はじめて作詞に挑んだ「笑顔にドッキューン!」などを収録した、子どもから大人まで元気にしちゃうアルバム。初回限定盤にはオリジナルミニタオル付き。
Web:yokoyamadaisuke.com/
Blog:ameblo.jp/daisuke-yokoyama/
Twitter:@daisuke_minna
Instagram:@daisuke_youtube
木下唯志さん
きのしたただし/1950年生まれ。木下大サーカス4代目社長。家業である一座に入社し、団員として空中ブランコなどで活躍。営業職に転身後は、日本全国でサーカス公演を実現させている。kinoshita-circus.co.jp/
インフォメーション
前回のゲスト・絵本作家のヨシタケシンスケさんとの対談は、こちらから。
また、kodomoe4月号では、「サーカスというビッグファミリーを率いるコツを教えてください」というテーマで、だいすけお兄さんと木下さんとの対談を掲載しています。
これまでの「だいすけお兄さんのパパシュギョー!」一覧を見る。
インタビュー/原 陽子 撮影/大森忠明 スタイリング/吉岡ちさと ヘアメイク/安藤千浪