だいすけお兄さんが「おかあさんといっしょ」のプロデューサー・古屋光昭さんと対談。番組づくりの流儀は、「子ども向けだからこそ、完成度の高いものを見せるべき」【だいすけお兄さんのパパシュギョー!・3】
横山だいすけさんが、パパやママの代わりにさまざまなジャンルの専門家からお話を聞く「だいすけお兄さんのパパシュギョー!」が、本誌で好評連載中。第3回のゲストは、だいすけさんが「父親のような、いや、兄のような!」と慕う「おかあさんといっしょ」のプロデューサー・古屋光昭さんです。本誌だけでは伝えきれなかった、旧知の間柄ならではの深いお話を、webでご紹介します!
立場が変わることで、見えるもの、やりたいことも変わる
だいすけお兄さん(以下だいすけ) 僕は常に、古屋さんは“ミスターおかあさんといっしょ”のような方だと思っています。古屋さんが「おかあさんといっしょ」のことを話しているときって、すごく生き生きしてるんです。熱意も愛情もすごく感じるし。番組に対してのそんな熱量を、古屋さんがずっと持ち続けられる秘訣は、どこにあるんでしょうか。
古屋さん(以下古屋) ひとつはやっぱり、立場が変わると見えてくるものが違うんですよ。僕は新人の頃から「おかあさんといっしょ」に携わっているけれど、そのときに見えているものと、10年後にディレクターとしてやっているときに見えるもの、さらに5年、10年して今度はプロデューサーの立場で見えてくるもの、それぞれみんな違うんです。同じ立場で同じことを30年もやったら、さすがにそんな熱意もいつかは枯れてくるかもしれないけれど、立場が変わると、そのときどきにやりたいことが生まれてくるので、やる気を持ち続けられているのかもしれないですよね。
だいすけ 立場によって変わってくるんですね。
子どもたちの歓声に「ありがたい仕事をしている」と思う
古屋 それから、「子どもに向けたものだからこそ、完成度の高いものを見せるべきだ」っていうのはありますよね。大人向けのものの方が、楽じゃないかって思うときがあるんですよ。だって、大人はこっちが言葉足らずでも、察してくれたり、補って考えてくれたりする。けれど、子どもはこちらがきちっと作って見せてあげないと、わからないじゃないですか。子どもにわかってもらうために「どういうふうにやったらいいか」と考えるのは大変だけど、一方でやっぱり楽しいですよ。いろいろやった結果として、コンサートで子どもたちが歓声を上げてくれたりすると、「こんなに喜んでくれて、ああ、ありがたい仕事をしているんだなあ」という気持ちになります。
だいすけ なるほど~!